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貴下
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あんた
ふりがな文庫
“
貴下
(
あんた
)” の例文
畜生になってな、私が天王寺の
銀杏
(
いちょう
)
の下で、トントン踊って、養うよってな。世帯せいでも大事ない、もう
貴下
(
あんた
)
、多一さんを
虐
(
いじ
)
めんとおくれやす。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ねえ、益満さん、あの、
貴下
(
あんた
)
とこのお嬢という人は、この人の手を折った人の、妹さんで、ござんしょう」
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
「同質の泥というと——
貴下
(
あんた
)
さんは、地質にも明るいのやな」
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
けどな、多一さん、
貴下
(
あんた
)
な、九太夫やったり、そのな、額の
疵
(
きず
)
で、床下から出やはった処は
仁木
(
にっき
)
どすせ。
沢山
(
たんと
)
忠義な家来ではどちらやかてなさそうな。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「聞いとります。今も、それで、話をしてましたが、
貴下
(
あんた
)
、親子の縁と申すのは、怖いようどすえ」
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
▼ もっと見る
実際、
串戯
(
じょうだん
)
ではない。そのくらいなんですもの。仏教はこれから
法燈
(
ほうとう
)
の輝く時です。それだのに、
何故
(
なぜ
)
か、
貴下
(
あんた
)
がたが
因循
(
いんじゅん
)
して
引込思案
(
ひっこみじあん
)
でいらっしゃる。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「交易って、
貴下
(
あんた
)
——」
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
門
(
かど
)
のとまりに、ちょんと乗って、むぐむぐ柿を頬張っていた、あの、
大
(
おおき
)
な猿が、土間へ
跳下
(
とびお
)
りて、
貴下
(
あんた
)
と一所に、頭を土へ附けたのには、つい、おろおろと涙が出たえ。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「あえてそうでないです。が、
貴下
(
あんた
)
の言語が前後不揃であるからじゃね。」
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ほんとなら、どうおしる。
貴下
(
あんた
)
、そんなに按摩さんが恋しいかな。」
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“貴下”の意味
《代名詞》
同等・下位の相手に対する文語的な二人称の尊敬語。
(出典:Wiktionary)
貴
常用漢字
小6
部首:⾙
12画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“貴下”で始まる語句
貴下方
貴下等
貴下様
貴下に忠信なる