“底冷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そこびえ60.0%
そこび35.0%
そこさ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どこにも座敷がない、あっても泊客とまりきゃくのないことを知った長廊下の、底冷そこびえのする板敷を、影の徜徉さまようように、我ながら朦朧もうろうとして辿たどると……
鷭狩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
若し遊覧のためなら、何もわざ/\特別に底冷そこびえがすると言はれてゐる京都の冬を見舞ふ理由はなかつた。しかし京都の冬は思つたより好かつた。
(新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
として、吉野の南朝方へはしってしまい、あとにのこっていた公卿といえば、無能か、でなければ、底冷そこさめた忍従だけの者だった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)