“底深”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そこふか50.0%
そこぶか50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思出の記は一瞬(いっしゅん)の水煙(みずけむり)を立てゝ印度洋の底深(そこふか)く沈んで往ったようであったが、彼小人菊池慎太郎が果して往生(おうじょう)したや否は疑問である。印度洋は妙に人を死に誘(さそ)う処だ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
信水(しんすゐ)は犀川(さいかは)の濁水(だくすゐ)あるゆゑ也。鮏(さけ)初秋より海を出(いで)て此流(ながれ)に泝(さかのぼ)る。蒲原郡の流は底深(そこふか)く河(かは)広(ひろき)ゆゑ大網(あみ)を用ひて鮏(さけ)を捕(と)る。かの川口駅(えき)より上(かみ)、上田妻有(うへだつまり)のあたりにては打切(うちきり)といふ事をなして鮏を捕(と)る。
魚(さかな)や、また底深(そこぶか)い海(うみ)の中(なか)に棲(す)んでいる、気(き)の荒(あら)い、いろいろな獣物(けもの)などとくらべたら、どれほど人間(にんげん)のほうに、心(こころ)も姿(すがた)も似(に)ているかしれない。
赤いろうそくと人魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
この風やこの雨には一種特別の底深(そこぶか)い力が含まれて居(ゐ)て、寺の樹木(じゆもく)や、河岸(かはぎし)の葦(あし)の葉や、場末(ばすゑ)につゞく貧しい家の板屋根(いたやね)に、春や夏には決して聞かれない音響(おんきやう)を伝へる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)