“往生”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうじょう71.4%
わうじやう20.4%
おうじやう2.0%
まい2.0%
オウジョウ2.0%
レシグネーション2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「まだあんなことをいってる! 殿様、あなたもずいぶん往生おうじょうぎわが悪いねえ、みんなお前さんのあたまから出たことじゃないか」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この畜類ちくるゐ、まだ往生わうじやうしないか。』と、手頃てごろやりひねつてその心臟しんぞうつらぬくと、流石さすが猛獸まうじうたまらない、いかづちごとうなつて、背部うしろへドツとたをれた。
我が抜苦ばつく与楽よらく説法せつぱううたがふ事なく一図いちづありがたがツて盲信まうしんすれば此世このよからの極楽ごくらく往生おうじやうけつしてかたきにあらず。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
「有ますとも。足の傷はあれでなかなか馬鹿にならん。現在、私のおいがそれだ——どこが悪かったと見えて、直に往生まいって了った。人間の命はもろいものさ……見給え、この虫の通りだ」
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
経論ニ迷惑シテ諸人ヲ欺誑キキョウシ、往生オウジョウギョウヲ以テシュウトナストイエドモ、却ッテ、往生ノ行ヲ妨碍ボウガイセリ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのうち愚図々々ぐずぐずしているうちに、この己れに対する気の毒が凝結し始めて、ていのいい往生レシグネーションとなった。わるく云えば立ち腐れを甘んずる様になった。其癖そのくせ世間へ対してははなは気燄きえんが高い。
処女作追懐談 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)