“気燄”の読み方と例文
旧字:氣燄
読み方割合
きえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あまり気燄きえんが高かった時、代助が、文学者も恐露病にかかってるうちはまだ駄目だ。一旦日露戦争を経過したものでないと話せないと冷評ひやかし返した事がある。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
原稿料を手に入れた時だけ、急に下宿の飯を不味まずがって、晩飯には近所の西洋料理店レストーラントへ行き、髭の先に麦酒ビヤーの泡を着けて、万丈の気燄きえんを吐いていたのだから
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
彼等はそれぞれ郷党に根を張って民間の不平分子に反政府の気燄きえんを養わしめ、ついで民権運動が燎原の火のごとく拡がっていよいよその気勢を激越ならしめた。
渡良瀬川 (新字新仮名) / 大鹿卓(著)