“きえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気焔65.9%
気燄11.4%
機縁5.7%
氣焔4.1%
奇縁3.3%
枳園1.6%
喜猿0.8%
帰園0.8%
忌縁0.8%
棄損0.8%
(他:6)4.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
社長は、「ある——大いにある」と怒鳴ったが、誰も酔いの上の気焔きえんと思って相手にしない。社長は口をつぐんで仕舞った。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
先日、私が久しぶりで阿佐ヶ谷の黄村先生のお宅へお伺いしたら、先生は四人の文科大学生を相手に、気焔きえんげておられた。
花吹雪 (新字新仮名) / 太宰治(著)
笑談とも真面目とも片のつかない彼の気燄きえんには、わざと酔の力をろうとする欝散うっさんかたむきが見えて来た。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「おれの云う事もやっぱり夢のごとしか。アハハハハ時に将門まさかど気燄きえんを吐いたのはどこいらだろう」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
煩悩熾盛ぼんのうしじょう罪悪深重ざいあくしんちょうの自覚を呼びさます機縁きえんとなっているせいなのかもしれない。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
そして、その渾名の中には、入浴時のある発見や偶然ぐうぜんのできごとを機縁きえんにして命名めいめいされたものも少なくはなかった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
お辰の氣焔きえんは虹のやう、さう言はれる孫三郎が、ツイ隣の家に冷たい死骸になつてゐることなどは勘定にも入れてない樣子です。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
たくかこんでてんでに氣焔きえん猛烈まうれつなるはふまでもないことで、政論せいろんあり
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
あだかてんのなせるがごと奇縁きえんにていま優美やさし春枝夫人はるえふじん
ところがこんなところで、ばったりとサミユル博士と出会うとは、なんという奇縁きえんであろうか。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
この年に森枳園きえんは、これまで抽斎の弟子、即ち伊沢蘭軒の孫弟子であったのに、去って直ちに蘭軒に従学することになった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「年四十露に気の附く花野かな。」山城河岸の酒席に森枳園きえんが人をしっしたと云う話も、この頃の事であったらしい。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
喜猿きえんのどび六、実は十平次、乞食が侍に化けると云ふ役廻りほどありて、思ひ切つて臭さ味をふりまはせり。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
正午にも事務所へ帰ってこないことを皆様不思議に思っていらっしゃいましたが、父は大分変り者の方でございまして、気が変るとよく一人でブラリと園を出まして、広小路ひろこうじの方まで行って寿司屋すしやだのおでん屋などに飛び込み、一時半か二時にもなってヒョックリ帰園きえんいたしますこともございますので、その日も多分いつものでんだろうと、皆さん考えておいでになったのです。しかし閉園時間の午後五時になっても帰って参りません。
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
むかし北条長時が何かの忌縁きえんに建てたものだという。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ポツジヨは舟人の横死と遺族の窮乏とを語りて、些少なる棄損きえんのいかに大いなる功徳くどくをなすべきかを諷し試みたれども、人々は只だその笑止なることなるかなとて、肩をそびやかして相視たるのみにて、眞面目にこれにこたふるものなく、會話は餘所よその題目に移りぬ。
太掖たいえき勾陳こうちん処処しょしょうたがう。薄暮はくぼ毀垣きえん 春雨しゅんううち。〕」あるいはまた、「煬帝春游古城在。
スルトる洋学者が大に気㷔きえんはいて、政府が差配人さはいにんを無視して下肥の利をもっぱらにせんとは、れは所謂いわゆる圧制政府である
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「おいM、明日あすはしっかりやってくれ、日本人の名声をあげるには絶好ぜっこうの機会だ、どうか祖国のために万丈ばんじょう気炎きえんをはいてくれ!」
国際射的大競技 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
ふたたび起こる喝采かっさいの声! かくてM大尉エムたいいは第一等の栄冠えいかんて、予定通りわが日本のために万丈ばんじょう気炎きえんをはきました。
国際射的大競技 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
華文家はまことの思索家の言葉には含蓄多くして修飾少きを、乾燥なりと笑ひ、氣燄きえんなしと嘲りて、おのれが音節をとゝのへ、誇張を事としたる文の中に、果敢はかなき思想を包みたるを恥とせず。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
淇園きえん一筆』に、大内おおうち甲子祭きのえねまつりの夜紫宸殿ししんでんの大黒柱に供物を祭り、こと一張で四辻殿林歌の曲を奏す。
「黄金はなはだ重く天下軽し」、小民怨嗟えんさの声は、貴人の綺筵きえんに達せず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)