忌縁きえん)” の例文
むかし北条長時が何かの忌縁きえんに建てたものだという。いかにもびた禅室ですぐ裏の泉谷山には朝夕からすばかり啼いていた。それに時は十一月。枯木寒鴉図こぼくかんあずそのままな冬木立の中でもあった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)