“おとくい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
華客28.6%
常客14.3%
常顧客14.3%
御得意14.3%
花客14.3%
顧客14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
喜八は華客おとくい樣の前へ出たやうに、揉手もみでなどをしてゐるのです。
当時、美代子は悪く凝り過ぎたため却って盛らない場末の酒場の女給で、小野はそこの酔っぱらいの常客おとくいだったのである。
遺書に就て (新字新仮名) / 渡辺温(著)
「いつもあんなに沢山たくさんの買物をしてやるぢやないか。常顧客おとくいさまだよ。一度ぐらゐ少ない買物だつて、お茶を出すもんですよ」
蔦の門 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
これは推測であるが、そういう風に言われると、かえって内心少し御得意おとくいのようでもあった。
長崎屋の筋向うの玩具おもちゃ屋の、私はいい花客おとくいだった。洋刀サアベル喇叭らっぱ、鉄砲を肩に、腰にした坊ちゃんの勇ましい姿を坂下の子らはどんなにうらやましくねたましく見送ったろう。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
僕はまた彼女の店の顧客おとくいでもある。主として均一本きんいちぼんの。僕はまだ彼女の店で一度に五拾円以上の買物をしたことはない。
落穂拾い (新字新仮名) / 小山清(著)