“デスク”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
15.4%
11.5%
櫃台11.5%
書机11.5%
洋卓7.7%
書卓7.7%
卓子7.7%
事務机3.8%
書物卓3.8%
西洋机3.8%
事務卓3.8%
勉強机3.8%
卓机3.8%
帳場3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と松本さんもデスクから頭をもたげなければならない。うっかりしていると叱られる。社長は尚おひまを見て昔話をする。
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
と、デスクほうり出した。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
年齢としごろは忘れたが、つまり薬屋の櫃台デスクがわたしの脊長せたけと同じ高さで、質屋のそれは、ほとんど倍増しの高さであった。
「吶喊」原序 (新字新仮名) / 魯迅(著)
松本さんは書机デスクの上から取って来て渡した。私はそれを「新大衆」の最近号と認めた刹那、もう運命がきまったように思った。私の書いた探偵物が載っている。
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
かれ時々とき/″\椅子のかどや、洋卓デスクの前へまつた。それから又あるした。かれこゝろの動揺は、かれをして長く一所いつしよとゞまる事を許さなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ちつと生意気な奴は書卓デスク附属の器械であるのを忘れて一知半解なまかじりの金融論をする、少しばかりのボーナスを貰うと炭鉱とか日鉄とか直ぐ手を出したがる、事業其物に忠実なものは殆ど無い——
青年実業家 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
その大きな卓子デスクの前に、海図をひろげて、椅子に腰かけている当の船長そのものの風采ふうさいが、また、恐山から出た柳田平治にとっては、予想だもせざる異風でした。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
被害者はこの事務机デスクの前の大きな廻転椅子に腰をかけていたんだ。コレ。この通り、椅子の背中に少しばかり血が附いとるじゃろう。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
この事務机デスクの右の一番上の曳出ひきだしに一梃のピストルが這入っていた。それも旧式ニッケル鍍金めっきの五連発で、多分、明治時代の最新式を久しい以前に買込んだものらしい。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
書物卓デスクのそばへ行くと、彼は仔細にもう一度その金をあらためてから、やはり非常に用心深く、それを抽斗ひきだしの一つへしまった。
真珠貝で象眼をした書物卓デスクは、もうところどころ象眼がとれて、その跡ににかわのこびりついた溝が黄いろっぽく残っており
彼はその部屋へ大きな西洋机デスクや安楽椅子の類を持ちこんで、見た眼には多少狭苦しいが、とにかく居心いごころは悪くない程度の西洋風な書斎をこしらえ上げた。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
俊助は青いかさをかけた卓上電燈の光の下に、野村の手紙と大井の小説とを並べたまま、しばらくは両腕を胸に組んで、じっと西洋机デスクの前へ坐っていた。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ともすると、鼻の先がびッしょり汗ばんで、眩暈めまいがしそうになるのを、ジッと耐えて、事務卓デスク獅噛しがみついていた。
花束の虫 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
正三君はお部屋へやまでおともした。照彦様は勉強机デスクに坐ったまましばらく考えていたが、頭をおさえてシクシク泣きだした。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
創作家のランジェは、黙って、大きな卓机デスクから一束の手紙を取りだした。その文束ふみたば真紅まっかなリボンでゆわえてあった。
ふみたば (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
帳場デスク露西亜番頭ロシアクラアクはたくさんの支那語とすこしの英語とすこしの独逸語と少しの仏蘭西フランス語と、それにすこしの日本語とを話し
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)