“獅噛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しが86.6%
しがみ8.2%
しかみ3.1%
しか2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、山善やまぜんという薬問屋の店に、一人の侍が、編笠をかぶったまま、買物をしていた。侍は、真鍮しんちゅう獅噛しがみ火鉢に片手をかざして
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
獅噛しがみの火鉢に火はカンカンとおこっているが、人のいないことは出て行った時と同じで、行燈あんどんはあるが、明りのないことも前と同じ。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこは主膳が今まで飲んでいたところらしく、獅噛しかみのついた大火鉢の火がおこっているし、猩々足しょうじょうあしの台の物も置かれてあります。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
玄關正面の見事の獅噛しかみは、雨の爲めに崩れ落ちた。幾度塗り直しても、毎年梅雨になると必ず落ちた。石の柱のやうに塗り裝うてある壁は、一年に二三度も剥げ落ちた。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)