“獅噛火鉢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しがみひばち71.4%
しかみひばち28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで、右の三人が、例の獅噛火鉢しがみひばち周囲まわりに取りつくと、合羽を取った大小二人の者は、南条力と、五十嵐甲子雄でありました。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「その人でしょう、屹度。お父さんに似ていません。僕が習っていた頃、先生は獅噛火鉢しがみひばちのような顔をしていました」
ロマンスと縁談 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
これより先、道庵の家の一間で、中に火の入れてない大きな唐銅からかね獅噛火鉢しかみひばちを、盲法師めくらほうしの弁信と、清澄の茂太郎が抱き合って相談したことには
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
内宮様ないぐうさまへ参る途中、古市ふるいちの旅籠屋、藤屋の前を通った時は、前度いかい世話になった気で、薄暗いまで奥深いあの店頭みせさきに、真鍮しんちゅう獅噛火鉢しかみひばちがぴかぴかとあるのを見て、略儀ながら、車の上から
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)