“丸火鉢”の読み方と例文
読み方割合
まるひばち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今年ことしも来月一月ひとつきだもの。」と女は片手に髪を押え、片手に陶器の丸火鉢まるひばちを引寄せる。その上にはアルミの薬鑵やかんがかけてある。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この希望きぼうも、たちまちたっせられたのは、十何年なんねんまえに、ちちが、おき時計どけいった、古道具屋ふるどうぐや主人しゅじんが、有田焼ありたやきおおきな丸火鉢まるひばちを、とどけてくれたからでした。
時計と窓の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
主人は六畳の居間に、例の通り大きな瀬戸物の丸火鉢まるひばちかかえ込んでいた。細君の姿はどこにも見えなかった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)