“丸火屋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まるぼや66.7%
まるほや33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
顎鬚あごひげ綺麗きれいに削り、鼻の下のひげを短かく摘み、白麻の詰襟服つめえりふくで、丸火屋まるぼやの台ラムプの蔭に座って、白扇はくせんを使っている姿が眼に浮かぶ。
父杉山茂丸を語る (新字新仮名) / 夢野久作(著)
黒塗金蒔絵きんまきえの小さな棚を飾って、毛糸で編んだ紫陽花あじさいの青い花に、ぎょく丸火屋まるぼや残燈ありあけを包んで載せて、中の棚に、香包を斜めに、古銅の香合が置いてあって、下の台へ鼻紙を。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その異様の光景を、高い竹筒の台のついた丸火屋まるほやの石油ランプが、薄暗く照らし出している有様は、どう見ても現代の光景ではない。室内の調度といい、人物の服装といい、明治時代の感じである。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)