“しが”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シガ
語句割合
獅噛52.8%
歯牙27.7%
志賀6.3%
滋賀3.1%
2.5%
1.9%
1.9%
強攫1.3%
子牙0.6%
獅咬0.6%
0.6%
齒牙0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
端つこに立つて居た八五郎は、側に居た若い女に獅噛しがみつかれて、一とたまりもなく船の外へ、横つ倒しに飛び出してしまつたのです。
咎立とがめだてをしようといっても及ぶ話でないとあきらめて居ながら、心の底には丸で歯牙しがに掛けずに、わば人を馬鹿にして居たようなものです。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
志賀しがに居る友達に相談して見るより外に道が無くなつた。牧野まきのさんこそは真実ほんたうに私の力に成つて呉れさうな人だ。私は一週間もそのことを考へた。
突貫 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
四明しめいたけの天井を峰づたいに歩いて、山中やまなかを経て滋賀しがに下りてゆけば、ちょうど三井寺のうしろへ出ることができる。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
笹村も産児がどういう風に変化して行くかを見に行ったが、子供の顔は相変らずしがんでいた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
しがみ附く様に再び秀子の手を取った、然り再び秀子の手を取ったけれども、又思い出して、茲で若し約束を破り其が為に権田時介を怨ませて
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
野尻氏はチウイング・ガムをしがむだ折のやうに、口のなかから変な三十一文字を吐き出した。
無学なお月様 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
と、たちまおぼゆるむね苦痛くつうちょう疼痛とうつうたれするどかまもって、えぐるにはあらぬかとおもわるるほどかれまくら強攫しがき、きりりとをばくいしばる。いまはじめてかれる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「なるほど。甘羅かんら子牙しが顔回がんかいなど、史上の人物を並べて、生意気なことをいってるらしいな。ひとつ呼び入れて、からかってやろうか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
子牙しがは おそ咲き
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三蔵 その中で俺だけは、親分の恩を忘れず、たった一人取り残されても、この土地に獅咬しがみついていた。——その効もなく、今夜は逃げ出さざならねえ。
沓掛時次郎 三幕十場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
しかしお父さんにしがみついているようにお母さんから内命を受けて来た以上は中座をして宿へ引取ると親不孝になるし、かつ又三輪夫人再三再四の委嘱にも副わないことになる。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
わがはいのこの所見しよけんたいして、或人あるひとはこれを學究がくきう過敏くわびんなる迂論うろんであるとへうし、齒牙しがにかくるにらぬ些細ささい問題もんだいだといつたが、自分じぶんにはさうかんがへられぬ。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)