しが)” の例文
「いけません、な」と、猫八は顔をしがめてみせながら、「そんなところで例のシチュエイションをやっては!」
猫八 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
笹村も産児がどういう風に変化して行くかを見に行ったが、子供の顔は相変らずしがんでいた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
氣難きむづかしい、殆んど惡意のあるしがみがその顏付を暗くしてゐるのであつた。
秋の空酒をしがめて飲む人の青きひたひに顫ひそめぬる
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)