滋賀しが)” の例文
暗くならない内に、私は国境いを越して、出来ることなら、今夜のうちに滋賀しがの国のあの湖辺みずうみべの町までは何とかして辿たどりついてやろうと思っている。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
四明しめいたけの天井を峰づたいに歩いて、山中やまなかを経て滋賀しがに下りてゆけば、ちょうど三井寺のうしろへ出ることができる。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
滋賀県滋賀しが
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
何だか、今夜中に三井寺みいでらを過ぎて、滋賀しがの里まではでも辿たどり着くんだなんて、とても張り切ってたよ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
伊吹いぶきのすそや不破ふわの山かげには、まだ雪も深かったが、滋賀しがのさざなみにえる陽を横顔にうけて、湖畔をのたりのたりってくると、よいほどに汗ばんで、行列の兵卒たちも
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
若狭わかさへ転戦し、続いて、天正元年には、柴田勝家と合体して、滋賀しがの石山、堅田など、一向宗の僧軍と戦うなど——殆ど、年ごとの正月にも、甲冑かっちゅうを解いて、屠蘇酒とそざけを祝った例はないといっても
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)