“岳”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
たけ74.7%
だけ16.0%
おか2.7%
がく2.7%
をか2.7%
ヤマ1.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「十津川をけて、あの釈迦しゃかたけの裏手から間道かんどうを通り、吉野川の上流にあたる和田村というに泊ったのが十九日の夜であった」
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
お雪は、竜之助が棒の如く立って、凝視ぎょうししている、その越中のつるぎたけの半面に向って、同じように、凝視の眼を立てました。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
すると、向うの巻向まきむく由槻ゆつきたけに雲がいて盛に動いている、というので、二つの天然現象を「なべに」で結んでいる。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
里の二月は紅梅こうばいのほころぶころだが、ここは小太郎山こたろうざんの中腹、西をみても東をながめても、駒城こまぎの峰や白間しらまだけなど
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南股を遡ること一里ばかりにして、左の唐松沢と分れ、右に湯沢を上れば、白馬温泉と改称されただけを経て鑓ヶ岳に達する。
白馬岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
真直に一里半ばかり北へ上ると、俗に云う無間山むげんざんこと倶利くりだけの中腹に、無間山むげんざん井遷寺せいせんじという梵刹おてらがある。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
円屋根のような形をした物淋しいおかの出っぱりを縫って行くと、とある木立の下に古い、くちはてたような一脚のベンチがあった。
道には見覚え等もあれば、前に三島にてもあるべしと見極めしところのおかへは、昼時分に至りぬ。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
道を取り違え行きしが、問うべき人にも逢わざれば、これまで来たりむなしく帰らんもいかが、行きつかんことはよもあるまじと行くほどに、日は夕陽せきように及ぶ、空腹にはなる、こはいかにとはるかのおかに上り見渡せば、かすかに五七軒の家居の見ゆるさまなれば
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
弥六は後京都にあつて南宮なんぐう氏と称し、名はがく、字は喬卿けうけい、号は大湫たいしうとなつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ざんがくのお社廟やしろを彼方に、泰山街道はもうえんえんとありのような参拝者の流れだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わアっと同時に四ざんがくもくずれんばかりな歓声が揚がる——。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神名火かむなび磐瀬いはせもりのほととぎすならしのをか何時いつ来鳴きなかむ 〔巻八・一四六六〕 志貴皇子
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
また、「の花の咲き散るをかゆ」と云って印象を鮮明にしているのも、技巧がなかなかうまいのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
このうたは、持統天皇じとうてんのうのおともをして、いかづちをか——また、神岳かみをかともいふ——へ行幸ぎようこうなされたときに、人麿ひとまろたてまつつたものなのです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
譬へば「筑波のヤマに黒雲カヽ衣袖漬コロモデヒタチの国」といふ風俗の諺(常陸風土記)、其ひたちの国だけは始中終新しくなつてゆくけれども、「筑波の岳に黒雲挂り衣袖漬」は固定してゐる詞句である。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)