“をか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヲカ
語句割合
可笑52.7%
8.2%
6.2%
5.6%
5.4%
可怪5.1%
4.8%
2.8%
1.4%
0.8%
笑止0.8%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
丘陵0.3%
山上0.3%
ヶ岡0.3%
0.3%
可訝0.3%
山下0.3%
0.3%
砂丘0.3%
0.3%
陸地0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いちごいろ薔薇ばらの花、可笑をかしな罪の恥と赤面せきめんいちごの色の薔薇ばらの花、おまへの上衣うはぎを、ひとがみくちやにした、僞善ぎぜんの花よ、無言むごんの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
商船会社の志望者といつても、もとは大抵胡瓜きうり馬鈴薯じやがいもと同じやうにをかの上で生れたので、それ/″\自分の故郷といふのをつてゐる。
またそのうしろまるいところと、まへ四角しかくなところとのつなぎめのところの兩側りようがはに、ちひさいまるをかがついてゐることがあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
激しい苦惱を、自分の胸一つに疊んだ、いぢらしくも健氣けなげな姿——嫁のお信には、さう言つたをかし難い美しさがあつたのです。
日本につぽんでは明治維新めいじいしんのち森林しんりんをむやみにつた結果けつか方々ほう/″\洪水こうずいをかされ、明治二十九年度めいじにじゆうくねんどには二萬九百八十一町村にまんくひやくはちじゆういつちようそんといふものがみづにつかり
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
それにしてもあれ程凄まじかつた伝来の流行が、今はもう全くの昔の夢になつたのかと思ふと若い私は可怪をかしな気がする。
鱗雲 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
見わたすをかの若葉のかげ暗う、過ぎゆきけんかげも見えぬなん、いと口惜くちをしうもゆかしうもたゞ身にしみてうちながめられき。
すゞろごと (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
課長は無論唯若い看護婦にけたと云ふだけで揶揄からかつたので、實際又醫者や藥劑師や他の看護婦の居た前でけたのだから、何もをかしい事が無い。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
……えゝ、もつとも、結核けつかくは、喉頭かうとうから、もうときにはしたまでもをかしてたんださうですが。鬼殻焼おにがらやき……意気いきさかんなだけうも悲惨ひさんです。は、はア。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
受取て親父樣無事でと打分れ江戸の方へぞ急ぎける斯て九郎兵衞は二人のくびを切落し傍邊かたへに小高きをかの有しかば小松こまつの根をほりうづめ又死骸の傍邊へは彼盜し紙入かみいれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
めい/\自惚うぬぼれて嬢様へは勿論、旦那や夫人おくさまの御機嫌を伺つて十分及第する気でゐるのが笑止をかしいよ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
そが奥津城おくつきどころに到りて「おくり火」焚くなりと教へられし一夜をわれは牧島村長の小高きをかの上の家に宿りたりし。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
下人は、既に、あめをかして、京都の町へ強盗を働きに急いでゐた。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼は種なきにかの高きをかに生ずる色をなほも己が手をもて摘みつゝ、右の岸に微笑ほゝゑみゐたり 六七—六九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
虹の背後うしろが青く暗くてをかしいし
春と修羅 第二集 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
ところがをかしいこともあればあるもので、将門の方で貞盛を悪く思ふとか悪くうはさするとかならば、媢嫉猜忌ばうしつさいきの念、俗にいふ「やつかみ」で自然に然様さういふ事も有りさうに思へるが
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
申立けるこそをかしけれ扨さしも種々いろ/\樣々さま/″\もつれし公事くじ成りしが今日の一度にて取調べすみに相成口書の一だんまでに及びけり嗚呼あゝ善惡ぜんあく應報おうはういちじるしきはあざなへるなはの如しと先哲せんてつ言葉ことばむべなるかな村井長庵は三州藤川在岩井村に生立おひたち幼年えうねんの頃より心底こゝろざまあしく成長するにしたが惡行あくぎやう増長ぞうちやうして友達の勘次郎と云者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やが鐵車てつしやいきほひよく進行しんかうはじめると、櫻木大佐さくらぎたいさをはじめ三十餘名よめい水兵すいへいども歡呼くわんこげて、十數町すうちやうあひだ吾等われら首途かどで見送みおくつてれたが、つひに、ある丘陵をかふもとわかれげ、吾等われらひがしへ、彼等かれら西にし
猛狒ゴリラ大奮鬪だいふんとう塲所ばしよからおよそ七八ちやうあゆんだとおもころふたゝうみえるところた。それから、丘陵をか二つえ、一筋ひとすぢ清流ながれわたり、薄暗うすくら大深林だいしんりんあひだぎ、つひ眼界がんかいひらくるところ大佐たいさいへながめた。
第三句、「山上をか」は代匠記に「みね」とも訓んだ。もう夜が明けたといって夜烏よがらすが鳴くけれど、岡の木立こだちは未だひっそりとして居る、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
あかとき夜烏よがらす鳴けどこの山上をか木末こぬれうへはいまだ静けし 〔巻七・一二六三〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
店借たながり住居すまひは、船越街道ふなこしかいだうよりみぎにだら/\のぼりのところにあれば、さくらヶ岡をかといふべくや。
逗子だより (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
これからはいよ/\おたみどの大役たいやくなり、前門ぜんもんとら後門こうもんおほかみみぎにもひだりにもこわらしきやつおほをか、あたら美玉びぎよくきずをつけたまふは
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
出嫌ひな母にしては変でもあるし、身体の弱つて来たことを考へれば可訝をかしいと云ふ気がした。
鳥羽家の子供 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
あかときと夜鴉なけどこの山下をかの 木末こぬれの上はいまだ静けし
日本の美 (新字新仮名) / 中井正一(著)
譬へば千尋ちひろの海底に波起りて、さかしま雲霄うんせうをかさんとする如し。我筆いかでか此聲を畫くに足らん。あはれ此聲、人の胸より出づとは思はれず。しばらく形あるものにたとへて言はんか。
砂丘をかに登りて遠きを望む
ありや二曲 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
我等高きをか上縁うはべり、山の腰のひらけしところにいたれるとき、我いふ。わが師よ、我等いづれの路をえらばむ。 三四—三六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
わが多端にして光あふるゝ未來の陸地をかへとわたしはよろめき押しだされた。
展望 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)