“鐵車”の読み方と例文
新字:鉄車
読み方割合
てつしや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鐵車(てつしや)は其樣(そん)な事(こと)ではビクともしない、反對(はんたい)に獸(じう)を彈飛(はじきとば)すと、百獸(ひやくじう)の王樣(わうさま)も團子(だんご)のやうに草(くさ)の上(うへ)を七顛八倒(しちてんばつたう)。吾等(われら)一同(いちどう)はドツと笑(わら)つた。
殆(ほとん)ど形容(けいよう)の出來(でき)ない音(おと)が響(ひゞ)いて、炎(ほのほ)の筋(すぢ)を蜿(うね)らした可恐(おそろし)い黒雲(くろくも)が、更(さら)に煙(けむり)の中(なか)を波(なみ)がしらの立(た)つ如(ごと)く、烈風(れつぷう)に駈𢌞(かけまは)る!……あゝ迦具土(かぐつち)の神(かみ)の鐵車(てつしや)を驅(か)つて大都會(だいとくわい)を燒亡(やきほろぼ)す車輪(しやりん)の轟(とゞろ)くかと疑(うたが)はれた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
彼方(かなた)の山背(やまかげ)からぞろ/\と現(あら)はれて來(き)たが、我(わ)が鐵車(てつしや)を見(み)るや否(いな)や非常(ひじやう)に驚愕(おどろ)いて、奇聲(きせい)を放(はな)つて、向(むか)ふの深林(しんりん)の中(なか)へと逃(に)げ失(う)せた。