“烈風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
れっぷう57.1%
かぜ14.3%
はげしきかぜ14.3%
れつぷう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも秋はすでに去らんとして冬は眼前にせまっている、烈風れっぷうひとたびおそいきたらばサクラ号はまたたくまに波にのまれてしまうだろう。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
七日前の晩と同じ、ひどい烈風かぜだ。大川の水が、石場の岸に白く泡立っていた。柳が、枝を振り乱して、陰惨な夜景である。
外には烈風はげしきかぜいかさけびて、樹を鳴し、いへうごかし、砂をき、こいしを飛して、曇れる空ならねど吹揚げらるるほこりおほはれて、一天くらく乱れ、日色につしよくに濁りて、こと物可恐ものおそろしき夕暮の気勢けはひなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ほとん形容けいよう出來できないおとひゞいて、ほのほすぢうねらした可恐おそろし黒雲くろくもが、さらけむりなかなみがしらのごとく、烈風れつぷう駈𢌞かけまはる!……あゝ迦具土かぐつちかみ鐵車てつしやつて大都會だいとくわい燒亡やきほろぼ車輪しやりんとゞろくかとうたがはれた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)