“黒雲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろくも81.8%
こくうん15.9%
くろぐも2.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのほうにはみだれた黒雲くろくもがものすごくれさがって、町々まちまちが、そのくものすそにつつまれようとしていました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
立っているところは、つき立った岩の上で、もくらむほど下の方に、白雲しろくも黒雲くろくもとがき立って、なにも見えませんでした。
強い賢い王様の話 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
天色てんしよく倏急にはかかは黒雲くろくもそらおほひければ(是雪中の常也)をつとそらを見て大に驚怖おどろき
更に山の方を振返ふりかえって見ると、三方崩さんぽうくずれの彼方あなたから不思議な形の黒雲くろくも勃々むくむくと湧き出して来た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ほのほすぢうねらした可恐おそろし黒雲くろくもが、さらけむりなかなみがしらのごと
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ただそういう景色だけ見ても随分素晴らしいものですが、時に黒雲こくうん飛んで大風起ると同時に、湖面は大なる波濤を揚げて愉快なる音響を発します。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
「しかしこの怪事件について、博士はじぶんの上に疑惑ぎわく黒雲こくうんを、呼びよせるようなことをしている」
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
けれど、徐々に、片手に剣をさげた武蔵の姿が、沛雨はいうをつつんだ一黒雲こくうんのように、敵のしんへ、やがて降りかかるものを、恐怖させていたことはたしかである。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
よ、巨浪なみいかりててんき。 黒雲こくうんひくうみる。
とき耶、燕王の胸中颶母ばいぼまさに動いて、黒雲こくうん飛ばんと欲し、張玉ちょうぎょく朱能しゅのうの猛将梟雄きょうゆう、眼底紫電ひらめいて、雷火発せんとす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そのあくる日は、空が黒雲くろぐもにとざされた、うす暗い日でした。
夜光人間 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)