“炎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほのお41.8%
ほのほ24.6%
16.4%
ほむら9.7%
2.2%
1.5%
0.7%
あか0.7%
えん0.7%
もや0.7%
フランム0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さかんにえていた、西にしうみほのおが、いつしかなみあらわれて、うすくなったとおもうと、まどからえるそらも、くらくなりかけていました。
雲と子守歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
るな、るな、で、わたしたちは、すぐわき四角よつかどたゝずんで、突通つきとほしにてんひたほのほなみに、人心地ひとごこちもなくつてた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此凄まじい日に照付られて、一滴水も飲まなければ、咽喉のどえるをだま手段てだてなくあまつさえ死人しびとかざ腐付くさりついて此方こちらの体も壊出くずれだしそう。
当然こんな時勢の爪は、恋する者の花園をだんだん狭くするかいばらにしてゆく。といって、抑えられないのが若者のほむらでもある。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
第一だいいち、もうみせとざして、町中まちぢう寂然しんとして、ひし/\とうちをしめるおとがひしめいてきこえて、とざしたにはかげれせまるくもとともにをそゝぐやうにうつつたとふのであつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、今度はガルールが、相手の容子ようすをじろじろと見かえした。その男も陽にけて筋骨逞ましく、手の甲のおや指のところに碇の入墨がしてある。
らふそくの減りて 更け行くのゆらぎ。喪屋にいで入る人 絶えむとす
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
冬波に背けばあかき常陸山脈
天の狼 (新字旧仮名) / 富沢赤黄男(著)
〔譯〕獨立どくりつ自信じしんたふとぶ。ねつえんくのねん、起す可らず。
庭師が溜息をくと、カシモードは何やら彼の耳に殊更に低声こごゑで囁き、互ひの背中を叩き合つてゐた。私はその囁きに、余程深刻な好奇心をもやしたに相違なかつた。
タンタレスの春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「何しろ、悲劇の五幕で、それに、韻文と云う筆法は昔から先ず退屈劇の型と相場が極っている。『恋がフランムで、美人が明眸ボー・ジューで、許せや卿よスフレ・セニョール』と来た日には全く睡くなるからね。」
二人のセルヴィヤ人 (新字新仮名) / 辰野隆(著)