“炎”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ほのお43.9%
ほのほ24.4%
16.3%
ほむら9.8%
2.4%
あか0.8%
えん0.8%
もや0.8%
フランム0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、日暮ひぐがたになると、かなたの地平線ちへいせんほのおのようにえて、太陽たいよううみしずみました。
木と鳥になった姉妹 (新字新仮名) / 小川未明(著)
夕日ゆうひは、やましずみかかって、ほんのりとあまりのほのおゆきうえらしていました。
おおかみと人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのまた棺の前の机には造花のはすの花のほのめいたり、蝋燭ろうそくほのおなびいたりする中に勲章の箱なども飾ってある。
文章 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
軽快なひづめの音、花々しい槍のひらめき、それから毒竜のほのほうちに、毿々さん/\なびいたかぶとの乱れ毛、……
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
あたかほのほいけごと眞鍮しんちう大火鉢おほひばち炭火たんくわ烈々れつ/\としたのをまへひかへて
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
殊更ことさらなにかはさん、かばほのほえばもえよとて、微笑びせうふくみてみもてゆく
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼は、自分の心が何処までも健康らしく、厳しい希望だけにえてゐることを一層はつきり自覚するのが愉快だつた。
山を越えて (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
同時に逸子の頭の中では、彼の冷淡な、おもひやりのない態度に対する怒りが、火のやうに、一時にえ上つて来た。
惑ひ (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
そんな日を送つて私は、無一物になつたので、今度こそは落着いて自分の仕事に取りかゝらうといふ花々しい想ひにえて一先づ村の住居に引き帰したところへ、役場から改まつた通知だつた。
熱い風 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
煩悩ぼんのうほむら、その中での業苦ごうくのがれ難い人間の三界住居ずまい。——それが仏典でいう「火宅」と彼は承知している。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
桃井は何も知らない様子だった。けれど、万一とはどういう意味で高氏が言ったのか。藤夜叉はすぐ男の無情にいどまれて瞋恚しんいほむらになるのであった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そのようなほむらと炎は、おたがいをあえぐ火宅とするほかのものではありません。それがあの怖ろしい後宮という所です」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と言いながら顔を上げて、座右のお杉と、彼方かなたに目の覚めるようなお若の姿とをきっと見ながら、あかる洋燈ランプと、今青いを上げた炭とを、嬉しそうに打眺めて、またほッといきをついて、
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わが持てる提灯のはとどかずて桜はただにやみに真白し
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
——第一だいいち、もうみせとざして、町中まちぢう寂然しんとして、ひし/\とうちをしめるおとがひしめいてきこえて、とざしたにはかげれせまるくもとともにをそゝぐやうにうつつたとふのであつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
冬波に背けばあかき常陸山脈
天の狼 (新字旧仮名) / 富沢赤黄男(著)
弾々を担ふ激怒の雲あか
天の狼 (新字旧仮名) / 富沢赤黄男(著)
〔譯〕獨立どくりつ自信じしんたふとぶ。ねつえんくのねん、起す可らず。
私はその囁きに、余程深刻な好奇心をもやしたに相違なかつた。
タンタレスの春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「何しろ、悲劇の五幕で、それに、韻文と云う筆法は昔から先ず退屈劇の型と相場が極っている。『恋がフランムで、美人が明眸ボー・ジューで、許せや卿よスフレ・セニョール』と来た日には全く睡くなるからね。」
二人のセルヴィヤ人 (新字新仮名) / 辰野隆(著)