“余炎”のいろいろな読み方と例文
旧字:餘炎
読み方割合
ほとぼり57.1%
よえん42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本心に立ちかえりさえすれば神尾のことだから、相当要領よくのがれて、余炎ほとぼりを抜くまでどこぞに忍ばせているだろう。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
やや余炎ほとぼりのさめたる頃に信さんお前は腹を立つか知らないけれど時の拍子だから堪忍して置いてくんな、誰れもお前正太が明巣あきすとは知るまいでは無いか
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もう、は、れてしまって、西にしそらには一にち余炎よえんもうすれてしまいました。そして、もののかげや、建物たてものかげに、やみ暈取くまどっていました。
石段に鉄管 (新字新仮名) / 小川未明(著)
また百姓ひゃくしょうはい地租改正ちそかいせいのために竹槍ちくそう席旗せきき暴動ぼうどうかもしたるその余炎よえんいまおさまらず、いわんや現に政府の顕官けんかん中にもひそかに不平士族と気脈きみゃくを通じて、蕭牆しょうしょうへんらんくわだてたる者さえなきに非ず。