“可訝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おかし47.6%
おか33.3%
けげん9.5%
いぶかし4.8%
をか4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
可訝おかしいな、屋根裏が見えるくらいじゃ、天井の板がどこか外れたはずだが、とふと気がつくと、桟がゆるんでさえおりますまい。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかし可訝おかしい、いや可訝しくはない、けれども妙だ、——あの時、そうだ、久しぶりに逢って、その逢ったのが、その晩ぎり……またわかれになった。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あなたはですから本当にそう可訝けげんそうになさらないでよいのです。貴方を安心させるために私がそんなことについて実際とちがう、よい面だけをとり立てていうようなことはあり得ないのですから。
あるじは貫一が全濡づぶぬれの姿よりも、更に可訝いぶかしきその気色けしきに目留めて、問はでも椿事ちんじの有りしを疑はざりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
出嫌ひな母にしては変でもあるし、身体の弱つて来たことを考へれば可訝をかしいと云ふ気がした。
鳥羽家の子供 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)