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可訝
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おかし
ふりがな文庫
“
可訝
(
おかし
)” の例文
可訝
(
おかし
)
いな、屋根裏が見えるくらいじゃ、天井の板がどこか外れた
筈
(
はず
)
だが、とふと気がつくと、桟が
弛
(
ゆる
)
んでさえおりますまい。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
大道で話をするのが
可訝
(
おかし
)
ければ、その辺の西洋料理へ、と云っても構わず、鳥居の中には
藪蕎麦
(
やぶそば
)
もある。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いつに限らずだ。人が、がらりと戸を開けると、何だか大変なことでも見付かったように、どぎまぎして、ものをいうにも
呼吸
(
いき
)
をはずまして、
可訝
(
おかし
)
いだろうじゃないか。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
飯は済んだ、と云うのは、上野から電車で此地へ来る前に、
朋達
(
ともだち
)
三人で、あの辺の西洋料理で夕飯を食べた。そこで飲んでね、もう大分酔っていたんです。
可訝
(
おかし
)
くふらふらするくらい。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「何だい、鳴るじゃあないか、きゅうきゅういってやがら、おや、
可訝
(
おかし
)
いな。」
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「蟹は甲らに似せて穴を掘る……も
可訝
(
おかし
)
いかな。おなじ穴の狸……飛んでもない。一升入の
瓢
(
ひさご
)
は一升だけ、何しろ、当推量も左前だ。誰もお
極
(
きま
)
りの貧のくるしみからだと思っていたよ。」
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
可訝
(
おかし
)
な顔をして出て来ようと思ったその(小使)でもなしに、車夫のいわゆるぺろぺろの先生、早瀬主税、左の袖口の
綻
(
ほころ
)
びた
広袖
(
どてら
)
のような
絣
(
かすり
)
の
単衣
(
ひとえ
)
でひょいと出て、顔を見ると、これは
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一人の
少
(
わか
)
い方は、
洋傘
(
こうもり
)
を片手に、片手は、はたはたと扇子を使い使い来るが、扇子面に広告の描いてないのが
可訝
(
おかし
)
いくらい、何のためか知らず、
絞
(
しぼり
)
の
扱帯
(
しごき
)
の
背
(
せなか
)
に漢竹の節を詰めた、
杖
(
ステッキ
)
だか、
鞭
(
むち
)
だか
瓜の涙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それにしても本箱の中は
可訝
(
おかし
)
い、とよくよく聞き澄しても、間違いでないばかりか、今度は何です、なお困ったのは、その声が一人でない、二人——三人——
三個
(
みッつ
)
の本箱、どれもこれも
唸
(
うな
)
っている。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
手に
疵
(
きず
)
をつけただけ、
勢
(
いきおい
)
で壊したから、火はそれなり、ばったり消えて、何の事もありませんでしたが、もしやの時と、
皆
(
みんな
)
が心掛けておきました、
蝋燭
(
ろうそく
)
を
点
(
つ
)
けて、跡始末に
掛
(
かか
)
ると、さあ、
可訝
(
おかし
)
いのは
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「烏にしてみれば——烏にしてみれば、は
可訝
(
おかし
)
いけれども。」
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「何でしょう。この小使は、また
可訝
(
おかし
)
なものじゃないの、」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これに目鼻のつかないのが
可訝
(
おかし
)
いくらい。
貝の穴に河童の居る事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
可訝
(
おかし
)
く、
天鵞絨
(
びろうど
)
の襟もふっくり高い。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
可訝
(
おかし
)
いな。」
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
訝
漢検1級
部首:⾔
12画
“可”で始まる語句
可
可笑
可愛
可憐
可哀
可恐
可厭
可怪
可成
可惜