“瓢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひさご54.3%
ふくべ25.7%
ぴょう4.3%
ひょう4.3%
へう2.9%
ぺう2.9%
フクベ1.4%
ひよう1.4%
パカチ1.4%
ヒサゴ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仙台地方に流行するポンポコやり尖端せんたんに附いているひさごには、元来穀物の種子が貯えられたのである。これが一転して玩具化したのである。
土俗玩具の話 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
両側の山々には、春は桜、秋は紅葉が美しく、その季節には、ふくべをさげた遊山客が、断崖の上の細道を、蟻の行列みたいに続くのだ。
白髪鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ぴょうの水は、みな十名の者の汗になってしまった。夜もやがて明け近いのではないかと思われる頃、茂助も大汗を拭いて
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その大きさひょうのごとし。生食してすこぶる旨く、その汁を搾って砂糖を和し飲めば瘟疫おんえきに特効あり。
へうになひて、赤壁せきへきし、松島に吟ずるは、畢竟ひつきやうするにいまだ美人を得ざるものか、あるひは恋に失望したるもののばんむを得ずしてなす、負惜まけをしみ好事かうずに過ぎず。
醜婦を呵す (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
これらは八三顔子がんしが一ぺうあぢはひをもしらず。かくつるを、八四仏家ぶつかには前業ぜんごふをもて説きしめし、八五儒門には天命と教ふ。
味方ノヤリ石突イシヅキモ働カザル程、御馬印ノフクベヲ御詰カケナサレ、ソレヨリ又敵ヲ突キ立テラル
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひようむなししづかにして高楼にのぼり、酒を買ひ、れんを巻き、月をむかへてひ、酔中すいちゆうけんを払へばひかりつきを射る」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
自分もあのパカチのようなぐりぐり坊主になって袈裟けさを身にまとい、鼻汁をよく啜り上げる正覚禿坊主の前で、毎日毎晩数珠じゅずを首にかけて神妙に禅をくまねばならぬとは。
天馬 (新字新仮名) / 金史良(著)
人間であつた事も勿論あるが、ある国・ある家の神事に出る精霊役は、人形である事もあり、又鏡・ヒサゴなどを顔とした、仮りの偶人である事もあつた。此だけの事は、考へてよい根拠が十分にある。