“負惜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まけおし59.1%
まけを13.6%
まけをしみ9.1%
まけをし9.1%
まけお4.5%
まけおしみ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
恒「負惜まけおしみを云やアがるな、此様な書付を張ったからにゃア二度と再びうちの敷居をまたぎやアがるとかねいぞ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
けれどもこの山水を贋物がんぶつだと称する諸君子くんしは、ことごとくこれを自分の負惜まけをしみだと盲断した。のみならず彼等の或者は「かく無名の天才は安上やすあがりでいよ」
鑑定 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
へうになひて、赤壁せきへきし、松島に吟ずるは、畢竟ひつきやうするにいまだ美人を得ざるものか、あるひは恋に失望したるもののばんむを得ずしてなす、負惜まけをしみ好事かうずに過ぎず。
醜婦を呵す (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
負惜まけをしみをつたものゝ、家来けらいどもとかほ見合みあはせて、したいたも道理だうりあぶみ真中まんなかのシツペイのためにくぼんでた——とふのが講釈かうしやくぶんである。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小山君、その事については第一番に人の心から負惜まけおしみという劣情を引去らなければならん。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それから女は身にまとった、その一重ひとえきものを脱ぎ捨てまして、一糸も掛けざる裸体になりました。小宮山は負惜まけおしみ此奴こいつ温泉場の化物だけに裸体だなと思っておりまする。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)