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負惜
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まけおし
ふりがな文庫
“
負惜
(
まけおし
)” の例文
恒「
負惜
(
まけおし
)
みを云やアがるな、此様な書付を張ったからにゃア二度と再び
家
(
うち
)
の敷居を
跨
(
また
)
ぎやアがると
肯
(
き
)
かねいぞ」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
端へ出るのさえ、後を慕って、
紙幣
(
さつ
)
に
引摺
(
ひきず
)
られるような
負惜
(
まけおし
)
みの外聞があるので、角の処へも出ないでいた。
妖術
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これいはゆる
負惜
(
まけおし
)
みの
痩
(
やせ
)
我慢なり。しかして痩我慢より割り出したる俳句は
毫
(
ごう
)
も文学に非るなり。
我
(
わ
)
れ其角派の系統を継げり、故に其角派の俳句をものせんと。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
即ち自分というものを発揮してそれで短所欠点
悉
(
ことごと
)
くあらわす事をなんとも思わない。そして無理の事がなくなる。昔は
負惜
(
まけおし
)
みをしたものだ、残酷な事も忍んだものだ。
教育と文芸
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
すなわちいつまでもあれは名が俗だなどと、
負惜
(
まけおし
)
みをいってあきらめるものが多いわけである。これに比べると郷土の人たちの附けた名は大抵はもっと実際的であった。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
さすがに弥次よりは高き情をもてる故なるべしとは
負惜
(
まけおし
)
みなり。
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
時に、それは失敗者の
負惜
(
まけおし
)
みからの擬態とも取れた。
斗南先生
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
副官は
負惜
(
まけおし
)
みの冷笑を洩らした。
将軍
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と
負惜
(
まけおし
)
みをいふと
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
着換えに
紋付
(
もんつき
)
の一枚も持った、
縞
(
しま
)
で
襲衣
(
かさね
)
の若旦那さ。……ま、こう、雲助が
傾城買
(
けいせいがい
)
の昔を語る……
負惜
(
まけおし
)
みを言うのじゃないよ。何も自分の働きでそうした訳じゃないのだから。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
会話は新聞社内の
有様
(
ありさま
)
から始まつた。平岡は
忙
(
いそが
)
しい様で却つて
楽
(
らく
)
な商買で
好
(
い
)
いと云つた。其語気には別に
負惜
(
まけおし
)
みの様子も見えなかつた。代助は、それは無責任だからだらうと
調戯
(
からか
)
つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
妙な意地だか、
負惜
(
まけおし
)
みだか、それとも行倒れになるのが
怖
(
こわ
)
くって、帰り切れなかったためだか、——その辺は自分にも曖昧だが、とにかく自分は、もっとも熱心な語調で原さんを
口説
(
くど
)
いた。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「本当に要らないんですよ、甲野さんのは。
負惜
(
まけおし
)
みや
面当
(
つらあて
)
じゃありません」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
負
常用漢字
小3
部首:⾙
9画
惜
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
“負”で始まる語句
負
負傷
負債
負目
負傷者
負担
負擔
負嫌
負籠
負販