“負販”の読み方と例文
読み方割合
ふはん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
商賈しょうこも出た負販ふはんの徒も出た。人の横面そっぽう打曲はりまげるが主義で、身を忘れ家を忘れて拘留のはずかしめいそうな毛臑けずね暴出さらけだしの政治家も出た。猫も出た杓子しゃくしも出た。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
明るい花にうずめられた谷もあって、それからずっと岸の方は平らに開けて、酒楼しゅろうの綺麗なのも幾戸いくこかあり、士女老幼、騎馬の人、閑歩かんぽの人、生計にいそしんでいる負販ふはんの人
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
朝廷の名器、きて奇貨をなし、肥瘠ひそう量欠りょうけつして、価の重軽をなす。因って公卿将士、尽く門下に奔走す。估計夤縁こけいいんえんげんとして負販ふはんの如く、息を仰ぎ塵を望む、算数すべからず。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)