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千瓢
読み方 | 割合 |
せんぴょう | 50.0% |
せんなり | 50.0% |
位置をかえて、城頭から望めば、
駸々と迫って来る兵馬の奔流と、
千瓢の
馬印は、さらに、手に取るように見えているはずである。
府中城の大手に向って、
奔河の羽柴勢は、
鶴翼のひらきを示した。そしてただ
千瓢の馬印だけが、しばらく動かずにあった。
ことに、
羽柴従四
位の
参議秀吉が
入洛ちゅうのにぎやかさ。——金の
千瓢、あかい
陣羽織、もえ
黄縅、
小桜おどし、ピカピカひかる
鉄砲、あたらしい弓組、こんな行列が
大路小路に絶えまがない。