“鶴翼”の読み方と例文
読み方割合
かくよく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
謙信はこれをみてとり、その旗本を鶴翼かくよくの陣、即ち横にひろがる隊形に展開して、八幡原の信玄の旗本めがけて槍刀を揮って突撃した。
川中島合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
府中城の大手に向って、奔河ほんがの羽柴勢は、鶴翼かくよくのひらきを示した。そしてただ千瓢せんぴょうの馬印だけが、しばらく動かずにあった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と声を掛け、やがてユラリと打ち乗ると、次第に集まる軍勢を、右に左に伍を組ませ、見る見る鶴翼かくよくに陣立てしたのは、さすがに老功の手練である。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)