“せんなり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
千成80.0%
千瓢20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近づきに一杯、と阿部が云うのを、もとより好きな酒、いやである筈がなく、阿部について行くと、タクシーを拾って、千成せんなりというこの市の一流の料亭の玄関に乗りつけた。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
その当時、新橋駅付近に、千成せんなりと名乗る嵯峨野さがのの料理職人が、度胸どきょうよく寿司屋稼業を始め、大衆を相手にして、いつの間にか職人十数人を威勢よくあごで使って、三流寿司を握り出した。
握り寿司の名人 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
ことに、羽柴はしばじゅ参議秀吉さんぎひでよし入洛じゅらくちゅうのにぎやかさ。——金の千瓢せんなり、あかい陣羽織じんばおり、もえおどし小桜こざくらおどし、ピカピカひかる鉄砲てっぽう、あたらしい弓組、こんな行列が大路おおじ小路こうじに絶えまがない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)