“せんな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
宣和55.6%
所為無11.1%
千実11.1%
千成11.1%
千那11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
美術天子の徽宗皇帝の政和宣和せんな頃、即ち西暦千百十年頃から二十何年頃までの間に出来た北定の方が貴いのである。
骨董 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
今はへ難くて声も立ちぬべきに、始めて人目あるをさとりてしなしたりと思ひたれど、所為無せんなくハンカチイフをきびしく目にてたり。静緒の驚駭おどろきは謂ふばかり無く
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
可疎うとましの吾子あこが心やと、涙と共に掻口説かきくどきて、かなしび歎きの余は病にさへ伏したまへりしかば、殿も所為無せんなくて、心苦う思ひつつも、なほ行末をこそ頼めと文の便たより度々たびたびに慰めて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
突として、実に突として、一彪いっぴょうの軍馬が、相国寺の門前にかたまったかと思うと、さらに、西、南、北から相流れ寄るものを、千実せんなふくべの下に集めて、忽ち都のただ中に、幾軍団もの勢揃いを起した。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隠元いんげん藤豆ふぢまめたで茘枝れいし唐辛たうがらし、所帯のたしのゝしりたまひそ、苗売の若衆一々名に花を添へていふにこそ、北海道の花茘枝、鷹の爪の唐辛、千成せんなりの酸漿ほうづき、蔓なし隠元、よしあしの大蓼
草あやめ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
近江には丈草じょうそう許六きょりく尚白しょうはく智月ちげつ乙州おとくに千那せんな正秀まさひで曲翠きょくすい珍碩ちんせき李由りゆう毛紈もうがん程已ていいなどと申すようにおびただしく出て、皆腕こきのしたたか者です。
俳句上の京と江戸 (新字新仮名) / 正岡子規(著)