“可疎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うとま50.0%
うとまし50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
可疎うとましの吾子あこが心やと、涙と共に掻口説かきくどきて、かなしび歎きの余は病にさへ伏したまへりしかば、殿も所為無せんなくて、心苦う思ひつつも、なほ行末をこそ頼めと文の便たより度々たびたびに慰めて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
言ふも可疎うとましげに聞えけれど、さして貫一はこころも留めず
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
居たるを忘れし人の可疎うとましき声に見返れば、はや背後うしろに坐れる満枝の、常は人を見るに必ずゑみを帯びざる無き目の秋波しほかわき、顔色などはことれて、などかくは浅ましきと、心陰こころひそかに怪む貫一。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)