“うとま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
55.6%
11.1%
可疎11.1%
可忌11.1%
可踈11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
親子棄てられて路辺みちばた餓死かつゑじにするのを、私は親子の名誉、家の名誉と思ふのです。今我々親子の世間からうとまれてゐるのは、自業自得の致すところで、不名誉の極です!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
父母寵愛してほしいままそだてぬれば、おっとの家に行て心ず気随にて夫にうとまれ、又は舅のおしただしければ堪がたく思ひ舅をうらみそしり、なか悪敷あしく成て終には追出され恥をさらす。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
或は人をねたみにくみて我身ひとりたたんと思へど、人ににくまうとまれて皆我身の仇と成ことをしらず、いとはかなく浅猿あさまし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
可疎うとましの吾子あこが心やと、涙と共に掻口説かきくどきて、かなしび歎きの余は病にさへ伏したまへりしかば、殿も所為無せんなくて、心苦う思ひつつも、なほ行末をこそ頼めと文の便たより度々たびたびに慰めて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
言ふも可疎うとましげに聞えけれど、さして貫一はこころも留めず
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
彼のへだて無く身近にるるを可忌うとましと思へば、貫一はわざと寐返ねがへりて、椅子を置きたるかたに向直り
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
打顫うちふるふ手に十行あまりしたためしを、つと裂きて火鉢に差爇さしくべければ、ほのほの急に炎々とのぼるを、可踈うとましと眺めたる折しも、紙門ふすまけてその光におびえしをんなは、覚えずあるじ気色けしきあやしみつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)