“焔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほのお77.0%
ほのほ15.6%
ほむら3.0%
2.5%
ほのふ0.5%
えん0.3%
はのほ0.3%
0.3%
0.3%
もや0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
好きな巻煙草まきたばこをもそこへ取出して、火鉢の灰の中にある紅々あかあかとおこった炭のほのおを無心にながめながら、二三本つづけざまにふかして見た。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
三日目の日盛ひざかりに、彼は書斎のなかから、ぎら/\するそらいろ見詰みつめて、うへからおろほのほいきいだ時に、非常に恐ろしくなつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
丈八郎は、憎悪そのものの眸を、している姉へも投げた。が、すぐそれが、一角の眼を見ると、よけいに、ほむらとなって
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おのおのが、その身辺の地上でえているベトベトした油のかたまりのようなものに蒲団やら、土やらをかぶせて退治して、また一休み。
薄明 (新字新仮名) / 太宰治(著)
菅神怍色はづるいろあり、たま/\柘榴さくろすゝむ、 菅神たべかけはきほのふをなし玉ひしといふ故事ふることは、元亨釈書げんかうしやくしよ妄説まうせつおこる。
山の神連が白昼居酒屋へ集まって、一杯やりながら亭主をこきおろして怪気えんをあげているのは、珍らしい図ではない——その居酒屋会議の噂の一つくらいには、まさにのぼりそうなものである。
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
平次の舌ははのほのやうに燃えます。
二、三秒、暗黒に慣れた瞳がくらんだ。やがてのこと、青白い耀ひかりに照らし出された井戸の底に、水はなくてもが燃え、人の形のかすかに動いているのが、八丁堀三人の視線を捉えた。
(毛綱を振って見せ)そなたと娘を一体にくくし、永劫えいごう青銅せいどうの像にしてのける。そして未来、世々生々、この恋の双生像を見るものには、一目で身を焼く程の恋のむらを起させる。阿難どの。
阿難と呪術師の娘 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
冒険譚ばうけんだんおこなはれし十八世紀せいきには航海かうかい好奇心かうきしんもやし、京伝きやうでん洒落本しやれぼん流行りうかうせしとき勘当帳かんだうちやう紙数しすう増加ぞうかせしとかや。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)