“焔”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ほのお75.5%
ほのほ16.5%
ほむら3.4%
2.8%
ほのふ0.6%
えん0.3%
はのほ0.3%
0.3%
もや0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
カアルはもう蒼くはなかった。赤いほのおが双方の頬に燃えた。彼のうしろにある入日の光が彼の髪を火でそめた。眼は篝火かがりびのようだった。
(新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
「落城が迫ったほのおの中でも、そればかりを案じていてくだされた。——そしてわし達を落して見事自刃されてしもうた。……勿体もったいない」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その青白い油虫の円陣のまんなかにいて、女ひとりが、何か一つの真昼のほのおの実現を、愚直に夢見て生きているということは、こいつは悲惨だ。
火の鳥 (新字新仮名) / 太宰治(著)
その夜、千駄木の一角に、惡魔の舌のやうなほのほがありました。その焔は、二條、三條まで、厚い森をつんざいて、赤々と深夜の空を染めます。
風と烟とほのほとの相雑あひまじはり、相争あひあらそひ、相勢あひきほひて、力の限を互にふるふをば、いみじくもたりとや
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
炭火はチラチラ青いほのほを出し、窓ガラスからはうるんだ白い雲が、額もかっと痛いやうなまっ青なそらをあてなく流れて行くのが見えました。
耕耘部の時計 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
丈八郎は、憎悪そのものの眸を、している姉へも投げた。が、すぐそれが、一角の眼を見ると、よけいに、ほむらとなって、
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
新吉は此の金を持って遊び歩いてうちへ帰らぬから、自分はかえって面白いが、只憫然かわいそうなのは女房お累、次第/\に胸のほむらえ返る様になります。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
火と燃え上がらんばかりに男のからだからは desire のほむらがぐんぐん葉子の血脈にまで広がって行った。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
おのおのが、その身辺の地上でえているベトベトした油のかたまりのようなものに蒲団やら、土やらをかぶせて退治して、また一休み。
薄明 (新字新仮名) / 太宰治(著)
この噂の虚実は別として、この新聞を見た若い美術家の中には椿岳という画家はどんな豪い芸術家であったろうと好奇心をやしたものもまた決して少なくないだろう。
非常に冷たきものにふれた時熱き感触を味わうように、探偵小説の運ぶものは冷たい熱情、ゆる冷厳であるであろう。
菅神怍色はづるいろあり、たま/\柘榴さくろすゝむ、 菅神たべかけはきほのふをなし玉ひしといふ故事ふることは、元亨釈書げんかうしやくしよ妄説まうせつおこる。
菅神怍色はづるいろあり、たま/\柘榴さくろすゝむ、 菅神たべかけはきほのふをなし玉ひしといふ故事ふることは、元亨釈書げんかうしやくしよ妄説まうせつおこる。
山の神連が白昼居酒屋へ集まって、一杯やりながら亭主をこきおろして怪気えんをあげているのは、珍らしい図ではない——その居酒屋会議の噂の一つくらいには
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
平次の舌ははのほのやうに燃えます。
やがてのこと、青白い耀ひかりに照らし出された井戸の底に、水はなくてもが燃え、人の形のかすかに動いているのが、八丁堀三人の視線を捉えた。
冒険譚ばうけんだんおこなはれし十八世紀せいきには航海かうかい好奇心かうきしんもやし、京伝きやうでん洒落本しやれぼん流行りうかうせしとき勘当帳かんだうちやう紙数しすう増加ぞうかせしとかや。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)