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焔
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ほのほ
ふりがな文庫
“
焔
(
ほのほ
)” の例文
三日目の
日盛
(
ひざかり
)
に、彼は書斎の
中
(
なか
)
から、ぎら/\する
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
を
見詰
(
みつ
)
めて、
上
(
うへ
)
から
吐
(
は
)
き
下
(
おろ
)
す
焔
(
ほのほ
)
の
息
(
いき
)
を
嗅
(
か
)
いだ時に、非常に恐ろしくなつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
なんでも、その大女は、あたりまへの人間のせいの三倍も高くて、その髪はふとい
繩
(
なは
)
のやうによれて目からは
焔
(
ほのほ
)
が
吹
(
ふ
)
き出してゐる。
虹猫の大女退治
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
裏戸口
(
うらとぐち
)
の
柹
(
かき
)
の
木
(
き
)
の
下
(
した
)
に
据
(
す
)
ゑられた
風呂
(
ふろ
)
には
牛
(
うし
)
が
舌
(
した
)
を
出
(
だ
)
して
鼻
(
はな
)
を
舐
(
な
)
めづつて
居
(
ゐ
)
る
樣
(
やう
)
な
焔
(
ほのほ
)
が
煙
(
けぶり
)
と
共
(
とも
)
にべろ/\と
立
(
た
)
つて
燻
(
いぶ
)
りつゝ
燃
(
も
)
えて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
人々出合ひて
打騒
(
うちさわ
)
ぐ
比
(
ころほひ
)
には、火元の建物の大半は烈火となりて、土蔵の窓々より
焔
(
ほのほ
)
を
出
(
いだ
)
し、はや
如何
(
いか
)
にとも為んやうあらざるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
私は、この眼で見もし聞きもしました。大きな人で、長い黒い髮で、立つてるときに
焔
(
ほのほ
)
の方にそれがなびいてゐるのが見えました。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
その夜、千駄木の一角に、惡魔の舌のやうな
焔
(
ほのほ
)
がありました。その焔は、二條、三條まで、厚い森を
劈
(
つんざ
)
いて、赤々と深夜の空を染めます。
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
火
(
ひ
)
が
天井
(
てんじよう
)
まで
燃
(
も
)
え
上
(
あが
)
つたならば、
屋根
(
やね
)
まで
打拔
(
うちぬ
)
いて
火氣
(
かき
)
を
拔
(
ぬ
)
くこと。これは
焔
(
ほのほ
)
が
天井
(
てんじよう
)
を
這
(
は
)
つて
燃
(
も
)
え
擴
(
ひろ
)
がるのを
防
(
ふせ
)
ぐに
效力
(
こうりよく
)
がある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
その空からは青びかりが波になつてわくわくと降り、雪狼どもは、ずうつと遠くで
焔
(
ほのほ
)
のやうに赤い舌をべろべろ吐いてゐます。
水仙月の四日
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
かういふ
行懸
(
ゆきがゝり
)
り、興世王や玄明のやうなかういふ手下、とう/\火事は大きな風に
煽
(
あふ
)
られて大きな燃えくさに
甚
(
はなは
)
だしい
焔
(
ほのほ
)
を
揚
(
あ
)
げるに至つた。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
私の全心が愛の
焔
(
ほのほ
)
で燃え尽きませうとも、
其
(
それ
)
を知らせる
便宜
(
たより
)
さへ無いぢやありませんか、此のまゝ
焦
(
こ
)
がれて死にましても
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
薄い日の光は
明窓
(
あかりまど
)
から射して、軒から外へ
泄
(
も
)
れる煙の渦を青白く照した。丑松は茫然と思ひ沈んで、
炉
(
ろ
)
に燃え上る『ぼや』の
焔
(
ほのほ
)
を
熟視
(
みつ
)
めて居た。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
焔の色の
薔薇
(
ばら
)
の花、
強情
(
がうじやう
)
な肉を
溶
(
と
)
かす特製の
坩堝
(
るつぼ
)
、
焔
(
ほのほ
)
の色の
薔薇
(
ばら
)
の花、
老耄
(
らうまう
)
した黨員の用心、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
彼は寝床の中から、竈の
焔
(
ほのほ
)
に照り
映
(
は
)
えてゐる其のふくよかな彼女の横顔を盗み眺めた。かうして今朝の食事の
仕度
(
したく
)
はすつかり彼女の手で出来たのだ。
煤煙の匂ひ
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
豆ラムプの細い燈心には人の眼を
竪
(
たて
)
にしたやうな形の愛らしい
焔
(
ほのほ
)
がともつてゐて、その薄い光りが窓の前に伸びた
無花果
(
いちじゆく
)
と糸杉の葉を柔らかく照し出して居た。
アリア人の孤独
(新字旧仮名)
/
松永延造
(著)
慈悲と恩愛に燃ゆる怒の
焔
(
ほのほ
)
に滿面
朱
(
しゆ
)
を濺げるが如く、張り裂く計りの胸の思ひに言葉さへ絶え/″\に
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
凄然
(
せいぜん
)
たる
月
(
つき
)
、
塀
(
へい
)
の
上
(
うへ
)
の
釘
(
くぎ
)
、
監獄
(
かんごく
)
、
骨燒場
(
ほねやきば
)
の
遠
(
とほ
)
い
焔
(
ほのほ
)
、アンドレイ、エヒミチは
有繋
(
さすが
)
に
薄氣味惡
(
うすきみわる
)
い
感
(
かん
)
に
打
(
う
)
たれて、しよんぼりと
立
(
た
)
つてゐる。と
直後
(
すぐうしろ
)
に、
吐
(
ほつ
)
と
計
(
ばか
)
り
溜息
(
ためいき
)
の
聲
(
こゑ
)
がする。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
大仏殿の二階の上には、千余人昇り上り、
敵
(
かたき
)
の続くを
上
(
のぼ
)
せじと
階
(
はし
)
をば
引
(
ひい
)
てけり。
猛火
(
みやうくわ
)
は
正
(
まさし
)
う
押懸
(
おしかけ
)
たり。
喚叫
(
をめきさけ
)
ぶ声、焦熱、大焦熱、
無間
(
むげん
)
阿鼻
(
あび
)
の
焔
(
ほのほ
)
の底の罪人も、是には過じとぞ見えし。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
朝顔
(
あさがほ
)
の花が
日毎
(
ひごと
)
に小さくなり、
西日
(
にしび
)
が燃える
焔
(
ほのほ
)
のやうに
狭
(
せま
)
い
家中
(
いへぢゆう
)
へ
差込
(
さしこ
)
んで来る
時分
(
じぶん
)
になると鳴きしきる
蝉
(
せみ
)
の声が
一際
(
ひときは
)
耳立
(
みゝだ
)
つて
急
(
せは
)
しく
聞
(
きこ
)
える。八月もいつか
半
(
なかば
)
過ぎてしまつたのである。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
其
(
そ
)
の
犬
(
いぬ
)
どもの、
耳
(
みゝ
)
には
火
(
ひ
)
を
立
(
た
)
て、
牙
(
きば
)
には
火
(
ひ
)
を
齒
(
は
)
み、
焔
(
ほのほ
)
を
吹
(
ふ
)
き、
黒煙
(
くろけむり
)
を
尾
(
を
)
に
倦
(
ま
)
いて、
車
(
くるま
)
とも
言
(
い
)
はず、
人
(
ひと
)
とも
言
(
い
)
はず、
炎
(
ほのほ
)
に
搦
(
から
)
んで、
躍上
(
をどりあが
)
り、
飛蒐
(
とびかゝ
)
り、
狂立
(
くるひた
)
つて
地獄
(
ぢごく
)
の
形相
(
ぎやうさう
)
を
顯
(
あらは
)
したであらう
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
火脉
(
くわみやく
)
の
気息
(
いき
)
に
人間
(
にんげん
)
日用
(
にちよう
)
の
陽火
(
ほんのひ
)
を
加
(
くはふ
)
ればもえて
焔
(
ほのほ
)
をなす、これを
陰火
(
いんくわ
)
といひ
寒火
(
かんくわ
)
といふ。寒火を
引
(
ひく
)
に
筧
(
かけひ
)
の
筒
(
つゝ
)
の
焦
(
こげ
)
ざるは、火脉の気いまだ陽火をうけて火とならざる
気息
(
いき
)
ばかりなるゆゑ也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
途中で道に沿うて建て並べた土蔵の一つが焼け崩れて、壁の
裾
(
すそ
)
だけ残つた中に、青い火がちよろ/\と
燃
(
も
)
えてゐるのを、平八郎が足を
停
(
と
)
めて見て、
懐
(
ふところ
)
から巻物を出して
焔
(
ほのほ
)
の中に投げた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
私
(
わたし
)
は
此後
(
このゝち
)
或
(
あるひ
)
は
光子
(
みつこ
)
を
離縁
(
りえん
)
するかも
測
(
はか
)
られぬ。
次第
(
しだい
)
に
因
(
よ
)
つては、
光子
(
みつこ
)
の
父母
(
ちゝはゝ
)
に、
此事
(
このこと
)
を
告白
(
こくはく
)
せぬとも
限
(
かぎ
)
らぬ。が、
告白
(
こくはく
)
したところで、
離縁
(
りえん
)
をした
処
(
ところ
)
で、
光子
(
みつこ
)
に
対
(
たい
)
する
嫉妬
(
しつと
)
の
焔
(
ほのほ
)
は、
遂
(
つひ
)
に
消
(
け
)
すことが
出来
(
でき
)
ぬ。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
君は
諸
(
もろ/\
)
の力を
其
(
その
)
座より退け給ひ、火の中の
焔
(
ほのほ
)
さへも從へ給ふ。
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
われを見れば
焔
(
ほのほ
)
の
少女
(
をとめ
)
君みれば君も火なりと涙ながしぬ
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
篝火に立ち添ふ恋の煙こそ世には絶えせぬ
焔
(
ほのほ
)
なりけれ
源氏物語:27 篝火
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
焔
(
ほのほ
)
だち林檎一つぞ燃えにける
上皿
(
うはざら
)
一キロ自動計量器
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
その高い
煤
(
すす
)
まじりの
焔
(
ほのほ
)
をもつと
嫌
(
いや
)
がれ
怖
(
こは
)
いと思へ
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
をさな
氣
(
ぎ
)
の
戯
(
たはむれ
)
ならず、
蝋
(
らふ
)
の火は輕き
焔
(
ほのほ
)
に
エロディヤッド
(旧字旧仮名)
/
ステファヌ・マラルメ
(著)
脅
(
おびやか
)
す
假
(
かり
)
裝
(
よそほ
)
ひに
松明
(
たいまつ
)
の
焔
(
ほのほ
)
つづきぬ。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
世
(
よ
)
はとみに
鴉羽
(
からすば
)
いろの
焔
(
ほのほ
)
して
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
認め得し小さき
焔
(
ほのほ
)
の
后
(
きさい
)
。
焔の后
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
焦燥と苦闘の
焔
(
ほのほ
)
で走る
小熊秀雄全集-05:詩集(4)小熊秀雄詩集2
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
焔
(
ほのほ
)
はあまり
強
(
つよ
)
くして
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
空
(
そら
)
は深く
澄
(
す
)
んで、澄んだなかに、
西
(
にし
)
の
果
(
はて
)
から焼ける火の
焔
(
ほのほ
)
が、薄赤く吹き返して来て、三四郎の
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
迄
熱
(
ほて
)
つてゐる様に思はれた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
炭火はチラチラ青い
焔
(
ほのほ
)
を出し、窓ガラスからはうるんだ白い雲が、額もかっと痛いやうなまっ青なそらをあてなく流れて行くのが見えました。
耕耘部の時計
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
火
(
ひ
)
は
乾燥
(
かんさう
)
した
藁束
(
わらたば
)
の
周圍
(
しうゐ
)
を
舐
(
ねぶ
)
つて、
更
(
さら
)
に
其
(
その
)
焔
(
ほのほ
)
が
薄闇
(
うすぐら
)
い
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
から
遁
(
のが
)
れようとして
屋根裏
(
やねうら
)
を
偃
(
は
)
うた。それが
迅速
(
じんそく
)
な
火
(
ひ
)
の
力
(
ちから
)
の
瞬間
(
しゆんかん
)
の
活動
(
くわつどう
)
であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
障子
(
しようじ
)
のような
建具
(
たてぐ
)
に
火
(
ひ
)
が
燃
(
も
)
えついたならば、この
建具
(
たてぐ
)
を
倒
(
たふ
)
すこと、
衣類
(
いるい
)
に
火
(
ひ
)
が
燃
(
も
)
えついたときは、
床
(
ゆか
)
又
(
また
)
は
地面
(
じめん
)
に
一轉
(
ひところ
)
がりすれば、
焔
(
ほのほ
)
だけは
消
(
き
)
える。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
つい
先刻
(
さつき
)
出て來たばかりの青葉の寮から、凄まじい黒煙が吹き出して、人々の叫ぶ聲、
焔
(
ほのほ
)
のはぜる音が手に取るやう。
銭形平次捕物控:232 青葉の寮
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
蝋燭の
焔
(
ほのほ
)
と炭火の熱と
多人数
(
たにんず
)
の
熱蒸
(
いきれ
)
と混じたる一種の
温気
(
うんき
)
は
殆
(
ほとん
)
ど凝りて動かざる一間の内を、
莨
(
たばこ
)
の
煙
(
けふり
)
と
燈火
(
ともしび
)
の油煙とは
更
(
たがひ
)
に
縺
(
もつ
)
れて渦巻きつつ立迷へり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
五分も
經
(
た
)
つと、混亂の雲が消えた。自分が自分の寢臺にあることや、あの紅い
焔
(
ほのほ
)
が子供部屋の煖爐の火であることが判つた。夜であつた。蝋燭が
卓子
(
テエブル
)
の上に燃えてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
天つ御国を
地
(
つち
)
の
上
(
へ
)
に 建てんと叫ぶ我が
舌
(
した
)
に 燃ゆれど尽きぬ博愛の 永久の
焔
(
ほのほ
)
恵みてよ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
胸に燃ゆる情の
焔
(
ほのほ
)
は、他を燒かざれば其身を
焚
(
や
)
かん、まゝならぬ
戀路
(
こひぢ
)
に世を
喞
(
かこ
)
ちて、秋ならぬ風に散りゆく露の
命葉
(
いのちば
)
、或は
墨染
(
すみぞめ
)
の
衣
(
ころも
)
に
有漏
(
うろ
)
の身を
裹
(
つゝ
)
む、さては
淵川
(
ふちかは
)
に身を棄つる
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
美
(
うつく
)
しさは、
夜
(
よる
)
の
雲
(
くも
)
に
暗
(
くら
)
く
梢
(
こずゑ
)
を
蔽
(
おほ
)
はれながら、もみぢの
枝
(
えだ
)
の
裏
(
うら
)
透
(
す
)
くばかり、
友染
(
いうぜん
)
の
紅
(
くれなゐ
)
ちら/\と、
櫛卷
(
くしまき
)
の
黒髮
(
くろかみ
)
の
濡色
(
ぬれいろ
)
の
露
(
つゆ
)
も
滴
(
したゝ
)
る、
天井
(
てんじやう
)
高
(
たか
)
き
山
(
やま
)
の
端
(
は
)
に、
電燈
(
でんとう
)
の
影
(
かげ
)
白
(
しろ
)
うして、
搖
(
ゆら
)
めく
如
(
ごと
)
き
暖爐
(
だんろ
)
の
焔
(
ほのほ
)
は
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
狂ひの子われに
焔
(
ほのほ
)
の
翅
(
はね
)
かろき百三十里あわただしの旅
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
一人ゐて
焦
(
こが
)
るる胸の苦しきに思ひ余れる
焔
(
ほのほ
)
とぞ見し
源氏物語:31 真木柱
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
捕手は皆
焔
(
ほのほ
)
を避けて、板塀の戸口から
表庭
(
おもてには
)
へ出た。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
飛火
(
とぶひ
)
の
焔
(
ほのほ
)
、
紅々
(
あか/\
)
と
炎上
(
えんじやう
)
のひかり
忘却
(
ばうきやく
)
の
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
耀
(
かがや
)
く沼は彼らを
一団
(
いちだん
)
の
焔
(
ほのほ
)
と
縮
(
ちぢ
)
む。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
折しも
焔
(
ほのほ
)
はゆるき『時』の
鎖
(
くさり
)
機縁:(友なる画家の画稿に題す)
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
ああこの煙りが
焔
(
ほのほ
)
になる
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
焔
漢検準1級
部首:⽕
11画
“焔”を含む語句
火焔
炎焔
焔々
焔硝
余焔
焔先
火焔車
焔硝樽
白焔
焔炎
紅焔
大火焔
気焔
大気焔
光焔
氣焔
怪気焔
酸水素焔
焔魔樣
大氣焔
...