“形相”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎょうそう81.0%
ぎやうさう11.7%
ギヤウサウ1.8%
かおかたち0.6%
かたち0.6%
ぎやうざう0.6%
ぎようそう0.6%
けいそう0.6%
げうさう0.6%
すがた0.6%
なりふり0.6%
ウシヤ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眼に血をそそぎ、すさまじい形相(ぎょうそう)で壱岐殿坂(いきどのざか)のほうを見こむと、草履(ぞうり)をぬいで跣足(はだし)になり、髪ふりみだして阿修羅(あしゅら)のように走りだした。
顎十郎捕物帳:08 氷献上 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
あはれ此夢いつかは醒(さ)めん、醒めてこの怖るべき形相(ぎやうさう)は消え淪(ほろ)びなん。心を鎭めて目を閉づれば、冷(ひやゝか)なる山おろしの風は我頬を繞(めぐ)りて吹けり。
本朝(ホンテウ)出來の像としてはまづ、此程物凄い天部(テンブ)の姿を拜んだことは、はじめてだ、と言ふものもあつた。神代の荒(アラ)神たちも、こんな形相(ギヤウサウ)でおありだつたらう、と言ふ噂も聞かれた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
この声を聞くや否やその少女は直ぐにむっくりはね起きて、青眼先生の顔を一眼チラリと見ましたが、忽ち物凄い形相(かおかたち)になって——
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作、杉山萠円(著)
欺き五十兩の金をば騙(かた)り取巧(たく)みと云を打聞(うちきゝ)長庵は兩眼を濶(くわつ)とむき出し目眦(まなじり)逆立(さかだて)形相(かたち)を改め這は聞憎(にく)き今の一言此長庵を騙(かた)りなどとは何事ぞや我等は仁術(じんじゆつ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
本朝(ほんてう)出来の像としては、まづ此程物凄い天部(てんぶ)の姿を拝んだことは、はじめてだと言ふものもあつた。神代の荒神たちもこんな形相(ぎやうざう)であつたらうと言ふ噂も聞かれた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
見る見る老女の怒(いかり)は激して、形相(ぎようそう)漸くおどろおどろしく、物怪(もののけ)などの凴(つ)いたるやうに、一挙一動も全くその人ならず、足を踏鳴し踏鳴し、白歯の疎(まばら)なるを牙(きば)の如く露(あらは)して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
虹汀此の所の形相(けいそう)を見て思ふやう。此地、北に愛宕(あたご)の霊山半空に聳(そび)えつゝ、南方背振(せぶり)、雷山(らいさん)、浮岳(うきだけ)の諸名山と雲烟(うんえん)を連ねたり。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
凡(およ)そ眞(しん)の化物(ばけもの)といふものは、何處(どこ)の部分(ぶぶん)を切(き)り離(はな)しても、一種(しゆ)異樣(いやう)な形相(げうさう)で、全體(ぜんたい)としては渾然(こんぜん)一種(しゆ)の纏(まと)まつた形(かたち)を成(な)したものでなければならない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
時に彼町醫師(かのまちいし)村井長庵は既に十兵衞を殺害(せつがい)し奪ひ取たる五十兩又妹(いもと)お富をも賣代(うりしろ)爲(な)して掠(かす)め取たる金までも悉皆(こと/″\)く遣(つか)ひ捨(すて)今は早一文なしの素(もと)の形相(すがた)と成りければ又候奸智(かんち)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
忍びて紙屑買(かみくづかひ)には成ぬかと聞て久八暫(しばら)く考へ却つて夫こそ面白(おもしろ)からんと紙屑買にぞなりにけり嗚呼(ああ)榮枯盛衰(えいこせいすゐ)單(ひと)へに天なり命なり昨日迄は兎も角も大店の番頭支配人とも言はれし身が千種木綿(ちくさもめん)の股引(もゝひき)は葱(ねぎ)の枯葉(かれは)のごとくにて木綿布子(ぬのこ)に紋皮(もんぱ)の頭巾(づきん)見る影も無き形相(なりふり)は商賣向の身拵(みごしら)へ天秤棒(てんびんぼう)に紙屑籠(かご)鐵砲笊(てつぱうざる)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
多くの封建君主は、この一番上の形相(ウシヤ)の位置に、楽々と坐れるように、それはしくまれたのであった。
美学入門 (新字新仮名) / 中井正一(著)