“形代”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたしろ68.8%
カタシロ31.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近代でも川に近い地方では、この日形代かたしろを川に投ずることがあり、「お名残り惜しや。来年もござれ」という類のことをいう。
雛祭りとお彼岸 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
さあ、貴下あなた、あらためて、奥様おくさまつくなふための、木彫きぼりざうをおつくあそばせ、すぐれた、まさつた、生命いのちある形代かたしろをおきざみなさい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
虚空から舞ひ下つて掴み去る火車クワシヤ・地上に在つて坏土ハウドを発く狼を脅す髯籠の用は、日の形代カタシロたる威力を借るといふ信仰に根ざしてゐるのである。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其は火袁理ホヲリ命の目無堅間マナシカタマ・熊野大神の八目荒籠ヤツメノアラコ秋山下冰壮夫アキヤマノシタビヲトコ形代カタシロを容れたといふ川島のいくみ竹の荒籠などぼつ/\見えてゐるのが其で
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)