“形見”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたみ93.6%
がたみ4.3%
カタミ2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俊寛は、ふと鳥羽とばで別れるとき、妻の松の前から形見かたみに贈られた素絹しろぎぬの小袖を、今もなおそのままに、持っているのに気がついた。
俊寛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
たとい母のことについて悪い風聞ふうぶんがあったとしても、そんなことを記す訳はないが、こゝでは暫く彼の日記を信用して、母は左大臣のわす形見がたみの敦忠の成長を楽しみに
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
細工夫婦は、唐崎の松を愛護の形見カタミとして、其処から湖水に這入つた。其時死んだ者、上下百八人とある。
愛護若 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)