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形見
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かたみ
ふりがな文庫
“
形見
(
かたみ
)” の例文
俊寛は、ふと
鳥羽
(
とば
)
で別れるとき、妻の松の前から
形見
(
かたみ
)
に贈られた
素絹
(
しろぎぬ
)
の小袖を、今もなおそのままに、持っているのに気がついた。
俊寛
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「姉さんがこの間買ってもらった裁縫箱よ。姉さんの
形見
(
かたみ
)
にって、うちの祖母さんが私に持って行けって言うから私持って行ったのよ」
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
私
(
わたくし
)
が
自身
(
じしん
)
で
持参
(
じさん
)
したのはただ
母
(
はは
)
の
形見
(
かたみ
)
の
守刀
(
まもりがたな
)
だけで、いざ
出発
(
しゅっぱつ
)
と
決
(
きま
)
った
瞬間
(
しゅんかん
)
に、
今
(
いま
)
まで
住
(
す
)
んで
居
(
い
)
た
小屋
(
こや
)
も、
器具類
(
きぐるい
)
もすうっと
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せ
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
成経 何か
形見
(
かたみ
)
に残したいがわしに何もあろうはずがない。この
衾
(
ふすま
)
をあなたにのこします。わしはこれで
雨露
(
あめつゆ
)
をしのぎました。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
「ほかの品と違って、まあ、早く云えばお駒の
形見
(
かたみ
)
のようなものだというので、御仏壇に入れて置いたんだそうです」
半七捕物帳:31 張子の虎
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
形見
(
かたみ
)
の
時計
(
とけい
)
は、
手
(
て
)
にもどっても、
自分
(
じぶん
)
の
父親
(
ちちおや
)
とてもふたたびこの
世
(
よ
)
に
帰
(
かえ
)
るものでない。
自分
(
じぶん
)
は、
愚
(
おろ
)
かしくも
昔
(
むかし
)
の
夢
(
ゆめ
)
をとりかえそうと
思
(
おも
)
っていたのだ。
般若の面
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
たつた一本殘つた母の
形見
(
かたみ
)
の金簪を持出して、それにまで銀流しをかけて、お六を最後の犧牲にしようとしたのです。
銭形平次捕物控:004 呪ひの銀簪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
昔気質
(
むかしかたぎ
)
の金兵衛は亡父の
形見
(
かたみ
)
だと言って、その日の宗匠
崇佐坊
(
すさぼう
)
へ
茶縞
(
ちゃじま
)
の綿入れ羽織なぞを贈るために、わざわざ自分で落合まで出かけて行く人である。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「お前さんは正直者だ。感心な男だ、お蔭でたすかったよ。これは
幾等
(
いくら
)
もしないものだが、先の夫の
形見
(
かたみ
)
でね。」
王成
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
ばあやも跡の事心附て自慢のかね黒/\と大奧樣が
形見
(
かたみ
)
の鼠小紋三紋附着ておよろこびやら、皆々の御禮も兼て。
うづみ火
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
流轉
(
るてん
)
の
世
(
よ
)
に
生
(
うま
)
れ
合
(
あ
)
はせては、
姫
(
ひめ
)
と
呼
(
よ
)
ばれしことも
無
(
な
)
けれど、
面影
(
おもかげ
)
みゆる
長襦袢
(
ながじゆばん
)
の
縫
(
ぬひ
)
もよう、
母
(
はゝ
)
が
形見
(
かたみ
)
か
地赤
(
ぢあか
)
の
色
(
いろ
)
の、
褪色
(
あせ
)
て
殘
(
のこ
)
るも
哀
(
あはれ
)
いたまし、
住
(
す
)
む
所
(
ところ
)
は
何方
(
いづく
)
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それのみならず、遺産だの
形見
(
かたみ
)
だのといふ言葉は、死、葬式などの言葉と並んで行く。前から聞いてゐた私の伯父は——私のたゞ一人の親戚は、死んでしまつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
まだ
新嫁
(
にいよめ
)
でいらしッたころ、一人の
緑子
(
みどりご
)
を
形見
(
かたみ
)
に残して、
契合
(
ちぎりあっ
)
た夫が世をお去りなすったので、
迹
(
あと
)
に一人
淋
(
さび
)
しく
侘住
(
わびずま
)
いをして、いらっしゃった事があったそうです。
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
「この懐中鏡は私の死んだ姉の
形見
(
かたみ
)
です。その死んだ姉というのが、今云った北川すみ子なのですよ。びっくりなさるのは
御尤
(
ごもっと
)
もですが、実はこういう訳なんです」
モノグラム
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
四十を越したお宗さんは「
形見
(
かたみ
)
おくり」を習つてゐるうちに
真面目
(
まじめ
)
にかういふことを尋ねたりした。この返事には誰も
当惑
(
たうわく
)
した。誰も? ——いや「誰も」ではない。
素描三題
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
潮気
(
しほけ
)
たつ
荒磯
(
ありそ
)
にはあれど
行
(
ゆ
)
く
水
(
みづ
)
の
過
(
す
)
ぎにし
妹
(
いも
)
が
形見
(
かたみ
)
とぞ
来
(
こ
)
し 〔巻九・一七九七〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
⦅いっそあれは、死んだ後でおれの
形見
(
かたみ
)
としてあの男にやるように遺言に書いておこうわい。⦆
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
僕はいま、寝床に
腹這
(
はらば
)
いになって、この「最後」の日記をつけている。もういいんだ。僕は、家を出るんだ。あしたから自活だ。この日記帳は、僕の
形見
(
かたみ
)
として、この家に残して行こう。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
これを
形見
(
かたみ
)
に
残
(
のこ
)
しておきますから、いつまでもわたしを
忘
(
わす
)
れずにいて
下
(
くだ
)
さい。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
初めては女の
児
(
こ
)
が宜い、お
前
(
めえ
)
の顔を見たら
形見
(
かたみ
)
を
遣
(
や
)
ろうと思ってねえ、
己
(
おれ
)
は枕元へ出したり
引込
(
ひっこ
)
ましたりして、
他人
(
ひと
)
に見られねえ様に布団の間へ
揷込
(
さしこ
)
んだり、
種々
(
いろ/\
)
な事をして見付からねえように
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あたしの
遣
(
つか
)
いふるしでござんすが、この
紅筆
(
べにふで
)
は、お
前
(
まえ
)
が
王子
(
おうじ
)
を
越
(
こ
)
す
時
(
とき
)
に、あたしにおくんなすった。今では
形見
(
かたみ
)
。
役者衆
(
やくしゃしゅう
)
の、お
前
(
まえ
)
のお
気
(
き
)
に
入
(
い
)
るように
出来
(
でき
)
ますまいけれど、
辛抱
(
しんぼう
)
しておくんなさい。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
佐渡や日向のような
留錫
(
りゅうしゃく
)
期間の長い個所に、幾多の遺作があることは当然ですが、今日までの調査では滞留わずか三日間の所にすら
形見
(
かたみ
)
が残るのです。それ故如何に調査せねばならぬ個所が多いか。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
翁
(
おきな
)
が
留
(
と
)
めようとあがくのを
姫
(
ひめ
)
は
靜
(
しづ
)
かにおさへて、
形見
(
かたみ
)
の
文
(
ふみ
)
を
書
(
か
)
いて
翁
(
おきな
)
に
渡
(
わた
)
し、また
帝
(
みかど
)
にさし
上
(
あ
)
げる
別
(
べつ
)
の
手紙
(
てがみ
)
を
書
(
か
)
いて、それに
月
(
つき
)
の
人々
(
ひと/″\
)
の
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
た
不死
(
ふし
)
の
藥
(
くすり
)
一壺
(
ひとつぼ
)
を
添
(
そ
)
へて
勅使
(
ちよくし
)
に
渡
(
わた
)
し、
天
(
あま
)
の
羽衣
(
はごろも
)
を
着
(
き
)
て
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
亀の
徒者
(
おとも
)
に
其図
(
そのづ
)
を
出
(
いだ
)
す、是も今は名家の
形見
(
かたみ
)
となりぬ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
翁にとりては此が
形見
(
かたみ
)
のつもりであったのである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
母の
形見
(
かたみ
)
の
小手鞠
(
こてまり
)
を
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
例
(
れい
)
の
御神鏡
(
みかがみ
)
がいつの
間
(
ま
)
にか
据
(
す
)
えられて
居
(
お
)
り、そしてその
側
(
わき
)
には、
私
(
わたくし
)
の
母
(
はは
)
の
形見
(
かたみ
)
の、あのなつかしい
懐剣
(
かいけん
)
までもきちんと
載
(
の
)
せられてありました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
維新
(
いしん
)
の
變
(
へん
)
に
彼
(
か
)
れは
靜岡
(
しづをか
)
のお
供
(
とも
)
、これは
東臺
(
とうだい
)
の
五月雨
(
さみだれ
)
にながす
血汐
(
ちしほ
)
の
赤
(
あか
)
き
心
(
こヽろ
)
を
首尾
(
しゆび
)
よく
顯
(
あら
)
はして
露
(
つゆ
)
とや
消
(
き
)
えし、
水
(
みづ
)
さかづきして
別
(
わか
)
れし
限
(
ぎ
)
りの
妻
(
つま
)
へ
形見
(
かたみ
)
が
此美人
(
このびじん
)
なり
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この、
昔
(
むかし
)
からあったかんざしは、
死
(
し
)
んだおばあさんが、お
母
(
かあ
)
さんに
遺
(
のこ
)
していった、
形見
(
かたみ
)
でありました。だから、お
母
(
かあ
)
さんが、それを
大事
(
だいじ
)
にしていたのに、
無理
(
むり
)
はありません。
お母さんのかんざし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「平次か、何分頼むぞ。巨勢金岡の繪が惜しいのではない、私は父親の
形見
(
かたみ
)
がなつかしい」
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
母さんを記念するものも、だんだんすくなくなって、今は
形見
(
かたみ
)
の着物一枚残っていない。
分配
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
徐四は
形見
(
かたみ
)
の毛裘や頸飾りを売って、その金を善覚寺に納め、永く彼女の菩提を弔った。
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
今やそれは單なる貨幣の遺産ではなかつた——生命と、希望と、慰樂の
形見
(
かたみ
)
であつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「真草苅る荒野にはあれど
黄葉
(
もみぢば
)
の過ぎにし君が
形見
(
かたみ
)
とぞ来し」
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
亀の
徒者
(
おとも
)
に
其図
(
そのづ
)
を
出
(
いだ
)
す、是も今は名家の
形見
(
かたみ
)
となりぬ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
いよいよ
最
(
も
)
う
駄目
(
だめ
)
と
観念
(
かんねん
)
しました
時
(
とき
)
に、
私
(
わたくし
)
は
自分
(
じぶん
)
が
日頃
(
ひごろ
)
一ばん
大切
(
たいせつ
)
にしていた一
襲
(
かさね
)
の
小袖
(
こそで
)
を、
形見
(
かたみ
)
として
香織
(
かおり
)
にくれました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
さりながらお
寫眞
(
しやしん
)
あらば一
枚
(
まい
)
形見
(
かたみ
)
に
頂
(
いたゞ
)
きたし
此次
(
このつぎ
)
出京
(
しゆつけう
)
する
頃
(
ころ
)
には
最
(
も
)
はや
立派
(
りつぱ
)
の
奧樣
(
おくさま
)
かも
知
(
し
)
れず、それでも
又
(
また
)
逢
(
あ
)
つて
給
(
たま
)
はるかと
顏
(
かほ
)
をのぞけば、
膝
(
ひざ
)
に
泣
(
な
)
き
伏
(
ふ
)
して
正体
(
せうたい
)
もなし
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「これは、あなたのお
父
(
とう
)
さんの
形見
(
かたみ
)
だ。いつでも、ご
入用
(
にゅうよう
)
のときは、さし
上
(
あ
)
げた
金
(
かね
)
だけかえしてくだされば、
時計
(
とけい
)
をおかえしいたします。」と、
主人
(
しゅじん
)
は、
重
(
かさ
)
ねていいました。
般若の面
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お仲はお元からいくらかの
形見
(
かたみ
)
を分けてもらって、またどこへか奉公に出たようでした。
青蛙堂鬼談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「
襟止め
(
ブロウチ
)
が
要
(
い
)
りますね。」とフェアファックス夫人が云つた。私はテムプル先生がお別れの
形見
(
かたみ
)
に下さつた小さな眞珠の飾を持つてゐた。それを附けて、私たちは
階下
(
した
)
に下りて行つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
これは見た方が面白かったので、シャリアピンのレコードとしてはさまで優れたものでないが、とにもかくにもシャリアピンの映画レコードとしてよき
形見
(
かたみ
)
であることは疑いを容れない。
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
それも子供らの母親がまだ
達者
(
たっしゃ
)
な時代からの
形見
(
かたみ
)
として残ったものばかりだった。私が自分の部屋に
戻
(
もど
)
って障子の切り張りを済ますころには、茶の間のほうで子供らのさかんな笑い声が起こった。
嵐
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
孤獨
(
こどく
)
の
身
(
み
)
は
霜
(
しも
)
よけの
無
(
な
)
き
花檀
(
くわだん
)
の
菊
(
きく
)
か、
添
(
そ
)
へ
竹
(
だけ
)
の
後見
(
うしろみ
)
ともいふべきは、
大名
(
だいみやう
)
の
家老職
(
かろうしよく
)
背負
(
せおを
)
てたちし
用人
(
ようにん
)
の、
何之進
(
なにのしん
)
が
形見
(
かたみ
)
の
息
(
せがれ
)
松野雪三
(
まつのせつざう
)
とて
歳
(
とし
)
三十五六、
親
(
おや
)
ゆづりの
忠魂
(
ちうこん
)
みがきそへて
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それは、
永久
(
えいきゅう
)
になくしてしまったと
思
(
おも
)
っていた、お
母
(
かあ
)
さんの
形見
(
かたみ
)
の
指輪
(
ゆびわ
)
でありました。
海のまぼろし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
身許不明の四国遍路が
形見
(
かたみ
)
にのこした笛は、まったく世にたぐい稀なる名管であった。
青蛙堂鬼談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
此瓶だけを
形見
(
かたみ
)
にやれ——と書いてます。
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この怪物と格闘した
形見
(
かたみ
)
として、彼は頬や手足に二、三カ所の爪のあとを残された。
半七捕物帳:06 半鐘の怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
つれなく
見
(
み
)
えし
有明
(
ありあけ
)
の
月
(
つき
)
の
形見
(
かたみ
)
を
空
(
そら
)
に
眺
(
なが
)
めて、(
曉
(
あかつき
)
ばかり)と
呌
(
うめ
)
きけんか
知
(
し
)
らず。
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私
(
わたし
)
は、
北海道
(
ほっかいどう
)
に
知人
(
ちじん
)
がありますので、そこへ
頼
(
たよ
)
っていきたいと
思
(
おも
)
います。しかし、それにしては、すこし
旅費
(
りょひ
)
が
足
(
た
)
りません。それで、
死
(
し
)
んだ
父
(
ちち
)
の
形見
(
かたみ
)
ですが、ここに
時計
(
とけい
)
を
持
(
も
)
っています。
般若の面
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
形見
(
かたみ
)
こそ今は
仇
(
あだ
)
なれ、ランスの町の人たちもおそらく私と同感であろうと思われる。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
形
常用漢字
小2
部首:⼺
7画
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
“形見”で始まる語句
形見分
形見筐
形見跡曾来師