“小袖”の読み方と例文
読み方割合
こそで100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明後日あさッて初酉はつとりの十一月八日、今年はやや温暖あたたかく小袖こそで三枚みッつ重襲かさねるほどにもないが、夜がけてはさすがに初冬の寒気さむさが身に浸みる。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
円髷まるわげに結ひたる四十ばかりのちひさせて色白き女の、茶微塵ちやみじんの糸織の小袖こそでに黒の奉書紬ほうしよつむぎの紋付の羽織着たるは、この家の内儀ないぎなるべし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
客はあたたかげな焦茶の小袖こそでふくよかなのを着て、同じ色の少し浅い肩衣かたぎぬの幅細なのと、同じはかま慇懃いんぎんなる物ごし、福々しい笑顔。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)