“白小袖”の読み方と例文
読み方割合
しろこそで100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆるにつれて、朦朧もうろうとして、白小袖しろこそでくれないはかま、また綾錦あやにしき振袖ふりそでの、貴女たち四五人の姿とともに、中に一人、雪にまがふ、うつくしき裸体の女があつたと思ふと、都鳥が一羽
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
一寸さきはやみの世の中、よろこびの宴の直後に、徳兵衛夫婦は死ぬる相談、二人の子供も、道づれと覚悟をめ、女房は貧のうちにも長持の底に残してあった白小袖しろこそでに身を飾り
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
白小袖しろこそでの上に、紫縮緬の二つ重ねを着、虎膚天鵞絨とらふびろうどの羽織に、紫の野良帽子やろうをいただいた風情ふぜいは、さながら女の如くなまめかしい、この二人を囲んで、一座の道化方、くゎしゃ方、若衆方などの人々が
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)