“出京”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゆつきやう22.2%
しゅっきょう22.2%
しゆつけう22.2%
22.2%
でてく11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小六ころくから坂井さかゐおとうと、それから滿洲まんしう蒙古もうこ出京しゆつきやう安井やすゐ、——談話だんわあと辿たどれば辿たどほど偶然ぐうぜんはあまりにはなはだしかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
青木愛之助は東京に別宅を持っていて、月に一度位ずつ、交友や芝居や競馬の為に出京しゅっきょうして、一週間なり十日なり滞在して行く例であった。愛妻の芳江よしえは同伴することもあり、しないこともあった。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
られる都合つがふならばまたいままでのやうにお世話せわりにまする、るべくは鳥渡ちよつとたちかへりにぐも出京しゆつけうしたきものとかるくいへば
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
私はこの島から出京て来た一人の少年が、海軍の軍人になりたいといつて毎晩語学を習ひに通つて来た事を思ひ出した。丸顔の色の白い元気な少年であつた。
伊良湖の旅 (新字旧仮名) / 吉江喬松(著)
それで、急にまた出京でてくるという目的あてもないから、お前さんにも無理な相談をしたようなわけなんだ。先日来こないだからのようにお前さんが泣いてばかりいちゃア、談話はなしは出来ないし、実に困りきッていたんだ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)