出京しゅっきょう)” の例文
青木愛之助は東京に別宅を持っていて、月に一度位ずつ、交友や芝居や競馬の為に出京しゅっきょうして、一週間なり十日なり滞在して行く例であった。愛妻の芳江よしえは同伴することもあり、しないこともあった。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
あなたも電報だけでは気が済まなかったとみえて、また後から長い手紙を寄こしてくれたので、あなたの出京しゅっきょうできない事情がよくわかりました。私はあなたを失礼な男だとも何とも思う訳がありません。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)