“菊”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
きく75.9%
きい13.0%
ぎく7.4%
けく1.9%
クリザンテエム1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は小学校へ行くほどの年齢になっても、伝通院でんずういん縁日えんにちで、からくりの画看板えかんばんに見る皿屋敷のおきくころ
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
番町ばんちょう青山主膳あおやましゅぜんの家の台所では、げじょのおきくが正月二日の昼の祝いの済んだ後の膳具ぜんぐを始末していた。
皿屋敷 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
いろわったきくはなさがしてこようとおもって、ござからがりますと、そこの垣根かきねのそばに
なくなった人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わらはゝ古志郡こしこほり何村なにむら(村名はもらす)のきくと申もの也、つま冥途めいどにさきだてひとあとにのこり
与右衛門はそれでも女房のことを心配していたが、それは寛文かんぶん十一年すなわちおきくが十三の八月まで生きてその月の中旬なかごろに死んだ。
累物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
きいちゃんは泣き出したけれども、忠公と二人がかりで、帯で縛って、三度河の中へけてやった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
きいちゃんの大きく成ったには魂消たまげた。姉さんの方と幾許いくらも違わない」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「いいかね。ふうちゃんが一号で、きいちゃんが二号で、繁ちゃんが三号だぜ」
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「母さんの隣にあるのが、富姉ちゃんやきい姉ちゃんのお墓なんだねえ」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
このきいちゃんのお蔭で乃公は遠眼鏡と空気銃を損してしまった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
そこでまず、ふんだとか、根だけ食い残したのぼろぎくだとか、玉菜たまなしんだとか、あおいの葉だとかいうものの堆高うずたかく積まれた上に、彼は腰をおろす。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
鼠色の唐艸からくさや十六ぎくの中に朱の印を押した十円札は不思議にも美しい紙幣である。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それがはじすこかこつて青紫蘇あをぢそ、ゑぞぎく隱元豆いんげんまめつるなどをたけのあらがきからませたるがおりき所縁しよゑんげん七がいへなり
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
……が、それらの生墻の間からサナトリウムの赤い建物が見えだすと、私は気を取り直して、黄いろいフランスぎくがいまをさかりに咲きみだれている中庭のずっと向うにある、その日光室サン・ルウムを彼女に指して見せた。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
林「成程どうも…しかしおけくさんはわし二人ほたり差向さしもかいでは酒を飲まねえと思いやすよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
林「心配しんぺいしねえでもえ、大丈夫だよ、少し理由わけがあるだ、おけくさん、ま一盃えっぺい飲めなせえ、おまえ今日は平日いつもより別段におつこしいように思われるだね」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
——クリザンテエムの国へ引返すんでせう。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)