“黄菊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きぎく87.5%
くわうぎく12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
件(くだん)の垣根(かきね)を差覗(さしのぞ)きて、をぢさん居(ゐ)るか、と聲(こゑ)を懸(か)ける。黄菊(きぎく)を活(い)けたる床(とこ)の間(ま)の見透(みとほ)さるゝ書齋(しよさい)に聲(こゑ)あり、居(ゐ)る/\と。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
畳ざはりが素足の裏にさら/\と気持よく触れます。黄菊(きぎく)などを買つて来て花器に活(い)けます。
愛 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
唯、それを俗人の穿鑿(せんさく)にまかせるのは、彼がどんな心もちでゐようとも、断じて許さうとは思はない。そこで彼は、眼を床の紅楓(こうふう)黄菊(くわうぎく)の方へやりながら、吐き出すやうにかう云つた。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼の書斎には石刷(いしずり)を貼つた屏風(びやうぶ)と床にかけた紅楓(こうふう)黄菊(くわうぎく)の双幅(さうふく)との外に、装飾らしい装飾は一つもない。壁に沿うては、五十に余る本箱が、唯古びた桐の色を、一面に寂しく並べてゐる。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)