“差覗”の読み方と例文
読み方割合
さしのぞ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
北原はそれを受取って、燈火の方に手をかざして封を切りながら、自分も読み、人も差覗さしのぞくことをいとわぬ形で読んでしまいましたが
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
此方こなた差覗さしのぞくような気がして、筋骨すじぼねも、ひしひしとしめつけられるばかり身に染みた、女の事が……こうした人懐しさにいやまさる。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
引寄せられし宮はほとほとたふれんとして椅子に支へられたるを、唯継は鼻もるばかりにその顔を差覗さしのぞきて余念も無く見入りつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)