“摩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
32.3%
19.6%
さす17.7%
こす13.9%
7.0%
3.2%
1.3%
なす1.3%
なび1.3%
すり0.6%
なで0.6%
0.6%
マゼラン0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
米国の黒人は兎脳を生で食えば脳力を強くしまたそれをしてれば歯痛まずに生えると信ず(一八九三年版『老兎巫蠱篇オールド・ラビット・ゼ・ヴーズー』二〇七頁)
一夜いちや涼風りょうふうを銀座に追う。ひとかたす。正にこれ連袵れんじんを成し挙袂きょべい幕を成し渾汗こんかん雨を成すの壮観なり。良家の児女盛装してカッフェーに出入す。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そして与里は、棒ほどもない痩腕を蒲団の中から抜き出して、まるで子供をあやすやうに、静かに玄也の頭をさすりはぢめたのであつた。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
その時平岡は座敷の真中に引繰り返って寐ていた。昨夕ゆうべどこかの会へ出て、飲み過ごした結果だと云って、赤い眼をしきりにこすった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あなたが少しもお立ち留りなさらずに、わたくしを引きって、そらけるような生活の真中まんなかへ駈込んでおしまいなさったのですもの。
拾って見れば、白絹しらぎぬのハンケチで、縁を紫で縫ったものだ。お光は何思ったかそっと頬をでて見て、懐にしまった。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
とつちやん血が大層たいそう出るよ。父「アー大層たいそう出るか。子「アー大層たいそう流れるからね……あのねばうすつてげようか。 ...
かかるとき、おぼめきなす Violonヸオロン
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
むねを、萌黄もえぎこぼれ、むらさきれて、伊達卷だてまきであらう、一人ひとりは、鬱金うこんの、一人ひとり朱鷺色ときいろの、だらりむすびが、ずらりとなびく。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
早春の斜陽がガラス戸越しに差し入り、白い原稿用紙の上に、すりガラスの模様を映している。ガラス障子は真中を開いておくので、まだ羽虫の群れが跳ねているのが見えている。
澪標 (新字新仮名) / 外村繁(著)
玉のかいなは温く我頸筋くびすじにからまりて、雲のびんの毛におやかにほほなでるをハット驚き、せわしく見れば、ありし昔に其儘そのままの。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その折れ口に鹽をつけて食ふと、一種の酸味と新鮮のにほひとが有る。柄の太い嫩葉どんえふは鹽を振りまぜて兩掌の間にんで食ふのである。緑色に染まつた手をば川の水で洗ふ。
すかんぽ (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
(南の極まるところの風浪は高くして航海し難く、よろずの船は晴れを待ってこの海峡の港にとどまる。往年のマゼラン氏の心中を思いみるに、帆一つに死を賭してこの航路を開いたのである。)
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)