“白絹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しらぎぬ43.8%
しろぎぬ37.5%
すずし12.5%
しらきぬ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
拾って見れば、白絹しらぎぬのハンケチで、縁を紫で縫ったものだ。お光は何思ったかそっと頬をでて見て、懐にしまった。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
格好のいい芙蓉峰ふようほうが遥か彼方にそびえている。そのすそめぐって東から西へと、秋の太陽の光線を反射させて銀色に光る白川しらかわが、白絹しろぎぬさらしたようにゆったりと流れている。
夏なので、白絹すずしにちかい淡色うすいろうちぎに、羅衣うすものの襲ね色を袖や襟にのぞかせ、長やかな黒髪は、その人の身丈ほどもあるかとさえ思われた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この関野氏が、ある時支那の西域せいゐきで発掘せられた木乃伊の鑑定を頼まれた事があつた。棺のなかには白絹しらきぬで叮嚀に巻かれた屍体がよこたはつてゐた。